前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2024/02/28 05:20

アップバンク <6177>  153円 (+50円、+48.5%) ストップ高

 AppBank <6177> [東証G]がストップ高。26日の取引終了後、3月29日開催予定の定時株主総会で付議する取締役の候補者を決定したと発表。新たな取締役候補の一人としてクオンタムリープ(東京都港区)の中村智広社長を挙げており、これを材料視した思惑的な物色が向かったようだ。クオンタムリープは、ソニー元会長の出井伸之氏が設立したベンチャーキャピタル。取締役候補者の決定とあわせ、代表取締役の異動を明らかにした。村井智建社長の取締役退任に伴い、現取締役の白石充三氏が3月29日付で代表取締役に就任する。

レボリュー <8894>  23円 (+6円、+35.3%)

 REVOLUTION <8894> [東証S]が続急騰。同社は2月26日大引け後(16:00)に業績修正を発表、24年10月期の連結経常損益を従来予想の1.9億円の赤字→3.8億円の黒字(前期は4億円の赤字)に上方修正し、一転して黒字に浮上する見通しとなったことで好感されたようだ。

ジーデップ <5885>  13,370円 (+3,000円、+28.9%) ストップ高

 ジーデップ・アドバンス <5885> [東証S]がストップ高。26日の取引終了後、豊田通商 <8015> [東証P]グループのネクスティ エレクトロニクスとともにモビリティー業界向けに、最新のGPU(画像処理半導体)で高速化されたエヌビディア のDGXシステムを占有して試すことができるPoC(実現可能性を確かめる概念実証)環境提供サービスを4月1日より始めると発表。AI開発を支援するサービスの今後の成長性を期待した買いが入ったようだ。モビリティー業界では大規模言語モデル(LLM)を活用したAI開発への投資が世界的に旺盛となっている。今回のサービスにより、ユーザーは最新のAI開発検証環境を利用し、投資判断を迅速に行えるようになるという。

ユビAI <3858>  600円 (+100円、+20.0%) ストップ高

 ユビキタスAI <3858> [東証S]がストップ高。米国株市場では生成AIのシンボルストックとなっているエヌビディア が時価総額を急膨張させ一気に存在感を高めている。東京市場でも人工知能(AI)関連分野で展開を図っている企業群に投資マネーが食指を動かしており、出遅れ株物色の流れが本格化した。そのなかユビAIはIoT分野におけるインテグレーションを展開するが、製造現場のDX化推進を目的としたAIソリューションで実力を発揮。また、昨年11月1日には北九州市に研究開発拠点を設立し、北九州市と半導体ビジネス拡大に向け連携体制を確立するなど、成長分野での戦略に余念がない。量子コンピューターのテーマでも関連有力株の一角に位置付けられている。

セントラル総 <3238>  602円 (+100円、+19.9%) ストップ高

 セントラル総合開発 <3238> [東証S]がストップ高。九電工 <1959> [東証P]が26日取引終了後、持ち分法適用関連会社であるセントラル総の株式を97万6000株(議決権割合10.2%)取得すると発表。資本関係の強化を好感した買いが膨らんだ。取得日は2月26日。長期的に所有することを目的とする。今回の追加取得により、九電工の持ち株比率は現在の約2割から3割程度に高まる見通し。

シルバエッグ <3961>  990円 (+150円、+17.9%) ストップ高

 シルバーエッグ・テクノロジー <3961> [東証G]がストップ高。同社は 人工知能(AI)を駆使したWeb上のマーケティングサービスを展開、閲覧分析を強みとし、ネット利用者の嗜好に合った製品やサービスを推薦するための技術を顧客企業に提供する。東京市場ではAI関連に位置付けられる中小型株への物色の裾野が広がっており、ニッチ分野で優位性を持つ同社株もその流れに乗る格好となった。株式需給面では信用買い残が枯れた状態にあり上値が軽いことも、短期資金攻勢の拠りどころとなっているもようだ。

フリー <4478>  3,225円 (+459円、+16.6%)

 フリー <4478> [東証G]が3日続急騰。同社は26日、クラウド会計ソフト「freee会計」の法人向けプランについて、7月1日から事業規模や目的の機能によって選択可能な5プランに改定すると発表した。これまでは4プランだった。新プランの導入とともに価格も改定する方針で、収益へのポジティブな影響を期待した買いが集まったようだ。新たに中小規模法人向けの「ひとり法人」と「スターター」、「スタンダード」と、中堅企業から大企業向けの「アドバンス」、「エンタープライズ」の5プランを用意する。これまでの「ミニマム」と「ベーシック」、「プロフェッショナル」、「エンタープライズ」の4プランについては7月1日以降は契約できなくなる。従来の「ベーシック」では基本料金は月額3980円(年払い)だったが、「スターター」は月額5480円(同)、「スタンダード」は月額8980円(同)とする。

オーバル <7727>  603円 (+71円、+13.4%) 一時ストップ高

 オーバル <7727> [東証S]が続急騰、一時ストップ高となった。今月2日につけた昨年来高値578円を上抜き、2022年10月以来約1年4ヵ月ぶりの高値圏に突入した。流体計測器の製造大手で、強みとする液体向けセンサーで受注開拓が進み、業績は前期を境に急成長局面に入っている。生成AI市場の拡大を背景に半導体設備投資需要が復活、国内でもTSMC の熊本工場やラピダスの北海道・千歳工場などで設投需要が今後一段と盛り上がる公算が大きい。そのなか、同社は 半導体製造装置向けコリオリ流量計や熱式質量流量計で高実績を有し、半導体関連の出遅れとして物色人気が本格化した。

ジモティー <7082>  1,622円 (+162円、+11.1%)

 ジモティー <7082> [東証G]が続急騰。26日の取引終了後、自社株買いの実施を発表しており、好感されたようだ。同社は取得総数11万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.2%)、取得総額1億5000万円を上限とする自社株買いを2月27日から5月10日の間、実施する。

川岸工 <5921>  4,385円 (+435円、+11.0%)

 川岸工業 <5921> [東証S]が急反騰。26日の取引終了後、上限を10万株(発行済み株数の3.34%)、または5億円とする自社株買いを実施すると発表。これを好感した買いが入った。取得期間は2月27日から来年2月26日まで。資本効率の向上と株主還元の充実を図ることが目的という。

ブリッジ <7039>  1,678円 (+155円、+10.2%)

 ブリッジインターナショナル <7039> [東証G]が続急騰。26日取引終了後に自社株買いを実施すると発表。これを手掛かりに買われた。取得上限は16万株(自己株式を除く発行済み株数の4.27%)、または3億2000万円。期間は2月27日から6月28日まで。

■日立造 <7004>  1,251円 (+100円、+8.7%)

 東証プライムの上昇率3位。日立造船 <7004> [東証P]が6日続急伸。日本経済新聞電子版が27日、「日立造船は半導体製造装置に組み込む全固体電池を初めて受注した」と報じた。今後の収益貢献を期待した買いが集まったようだ。報道によると、同社の 全固体電池は真空状態で使うことができ、半導体製造の一部工程の短縮につながるという。

帝繊維 <3302>  2,317円 (+166円、+7.7%)

 東証プライムの上昇率7位。帝国繊維 <3302> [東証P]が急伸。26日の取引終了後、英投資ファンドのニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドによる帝繊維の保有比率が共同保有者とあわせて5%に上ったことが明らかとなった。同日付で財務省に提出された大量保有報告書によると、保有目的には「投資及び経営陣に対する経営の助言並びに状況に応じて重要提案行為等を行うこと」などと記載している。株主側の要請を受けて、帝繊維が株主価値の向上に向けた取り組みを強化するとの思惑が広がり、買いが入ったようだ。報告義務発生日は16日となっている。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探

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