「下影陰線」は押し目買いのシグナル?
【注目ポイント】「96.580円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「97.900円」付近までの上昇
【シナリオ②】同レート割れなら、「95.000円」付近までの下落も視野に
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「95.000~97.900円」
昨日(1日)、昨年12月18日以来の安値となる「95.391円」まで下落した後小反発フローとなったことで、ローソク足の形状が下ヒゲの長い「下影陰線」となった豪ドル/円。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態になっていること、3) ローソク足が青色雲(=サポート帯、先行スパン)の中で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で-DI>+DIとなり、ADXが右肩上がりでの推移になりつつある(上図青色点線丸印)ことから、現在の豪ドル/円・日足チャートは、上下圧力が拮抗するレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
足もとにおける注目ポイントは・・・青色雲の下辺である先行2スパンをメドとする「96.580円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「96.580円」で下値サポートされた場合は、「下値固め」→「反発フロー」となりそうです。当該ケースでは、「(約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す)21日MA(≒97.060円)超え」や「SARの買いサインへの転換」、また「-DI>+DIの乖離縮小」なども伴いながら、BB(ボリンジャーバンド)・+2σラインをメドとする「97.900円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇となりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「96.580円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「下値支持帯割れ」→「もう一段の下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンの“逆転”」や「下降バンドウォークの示現」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、200日MAをメドとする「95.000円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落も視野に入れるべきでしょう。ただし、ⅰ) 現状では200日MAが右肩上がりでの推移となっていること、またⅱ) 上述の通り、昨日(1日)のローソク足形状が下ヒゲの長い「下影陰線」となっていることから、下値余地は限定的と言えそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、今後の豪ドル/円は上下圧力が拮抗する往って来いの相場付きが想定される中、当面※は「95.000~97.900円」を“主戦場”(コアレンジ)とする展開になりそうです。(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
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