チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップしています。
スズキ <7269> 【2+→2+】
「24/3期は微増益から2桁営業増益、営業過去益更新見通しに転じる」
24/3期上期(4-9月)の営業利益は2,295億円(前年同期比39.6%増)、2Q(7-9月)の営業利益が1,297億円(同44.3%増)となった。累計、2Q単独ともに売上構成変化等の改善、円安や原材料影響改善等で成長投資加速に伴う費用増をこなし大幅増益。また、2Qの営業利益率は半導体不足解消による主要インド・日本での台数増、日本でのモデルミックスの改善、品質関連費用減少などにより9.6%へ上昇した。通期営業利益計画を1Q(4-6月)決算公表時に上方修正した予想3,600億円(前期比2.7%増)→4,300億円(同22.7%増)へ上方修正。
予想ROE:9.2% PBR:1.3倍、来期予想PER:10.5倍、来期予想EPS成長率:17%株価(11/10終値):6,434円 Fモデルによる理論株価:7275円(11月8日by高田悟)
マツダ <7261> 【1→1】
「ラージ商品導入と北米伸長により業績は堅調、通期計画を上方修正」
目標株価は前回の2,200円を引き続き維持し、投資評価は「1」(Buy)をTIWは継続する。その理由は、24/3期上期決算で、円安による増益効果143億円を除いても、1,062億円に上る台数構成改善効果で大幅営業増益を確保したこと、ラージ商品導入や採算の高い北米販売伸長による地域ミックスの改善が売上構成改善に寄与していること、通期営業利益計画を2桁増益から大幅営業増益見通しに上方修正したことなどがポジティブ。更には、2Q単独での販売台数が販売強化を図ったことにより前年を上回ったことで懸念された中国販売に底打ち感が出ていることに加え、24/3期は商品力向上と収益力改善により営業過去最高益更新が見込める中、実績PBR0.66倍にとどまる株価は評価不足と考えること、などによる。
予想ROE:11.6% PBR:0.7倍、来期予想PER:5.4倍、来期予想EPS成長率:10%株価(11/10終値):1,675.5円 Fモデルによる理論株価:4774円(11月9日by高田悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
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