まだ“膠着”とは見るが…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2023/10/18 11:27

◆ “往って来い”見せるも、“膠着”変わらず…


まず昨日は「日銀、次回会合でインフレ見通しを上方修正」との一部報道を機に、ドル円が“急落(149.749円→148.804円)”する場面が見られました。
ただ「10日の報道」とほぼ同じということもあり、すぐさま押し戻される“往って来い”を演じました。
そしてその後は“強め(コア+0.6%)”となった米小売売上高を背景に、「米引き締め長期化」への思惑が優勢となりました。
こうして“米10年債利回り急上昇→ドル買い”の動きにて“149.852円”へと上値を伸ばしましたが、今度は「円買い介入」への思惑が頭をもたげました。
こうして「150円トライ」に至ることなく、そのまま昨日の取引を終えています。

◆ ただ「米利上げを巡る思惑」は幾分変化…


それでも米小売売上高の結果を受けて、「年内利上げ」の確率は“約40%”、「来年1月までに利上げ」まで広げると“約50%”へと引き上がっているという事実があります。
「11月据え置き」が“コンセンサス(約90%)”ではあるものの、この点を明日のパウエル議長を含めたFRB要人がどのように判断するか…?

「下値は堅いが、上値は重い」を地で往く動きであるだけに、本日も“膠着(方向感定まらず)”が基本路線とは考えます。
ただ前記「米金融政策」に加えて、「中東情勢」という重石も圧し掛かっています。
何が起こるかわかりませんので“不意な動意”に注意しながら、臨機応変な対応を心掛けたいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

152.300(90/7/6高値)
151.952(22/10/21高値、大台)
151.212(ピボットハイブレイクアウト)
151.000(大台)
上値5:150.532(ピボット2ndレジスタンス)
上値4:150.303(+2σ)
上値3:150.151(10/3高値《年初来高値》、ピボット1stレジスタンス)
上値2:150.000(大台)
上値1:149.852(10/17高値)
前営業日終値:149.796(+1σ)
下値1:149.452(10/17安値後の38.2%押し)
下値2:149.328(10/17安値後の50%押し)
下値3:149.207(10/10~10/13の38.2%押し、10/17安値後の61.8%押し)
下値4:149.116(ピボット1stサポート、20日移動平均線)
下値5:149.008(10/10~10/13の50%押し、日足・一目均衡表転換線、大台)
148.804(10/17安値、10/10~10/17の61.8%押し)
148.576(日足・一目均衡表基準線、-1σ)
148.428(10/11安値、ピボット2ndサポート)
148.248(10/5安値)
148.163(10/10安値)
148.000(大台、ピボットローブレイクアウト)
147.907(-2σ)
147.563(50日移動平均線)
147.321(9/21安値、10/3安値、週足・一目均衡表転換線、9/1~10/3の50%押し水準)

《10:55》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想