引き続き“上値の重さ”を意識したいところ…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2023/10/16 12:16

◆ 綱引き… - “149円台”で膠着


中東情勢悪化を背景に、先週末は原油価格が急伸しました。
このためリスク通貨には“売り圧力”が加わる中、資源国通貨・逃避通貨は買われる展開となりました。
ただドル円は“綱引き(ドル買い⇔円買い)”となるため、一日を通して“小幅な値動き(37.3銭は今年2番目の小ささ)”に留まっています。

◆ 本日も“同様の展開”と見るのが妥当…?


米金融政策を巡ってはまだ思惑が揺れ動いていますが、それでも一旦落ち着いた印象が強いです。
このため“金利選好”を背景にした動意はやや後退した印象が強く、逆に“リスク志向”を背景にした動意が前面に押し出された印象があります。
そうした中で中東情勢は予断を許さず、また「イスラエル軍、総攻撃を準備中」と報じられていることを考えれば、もう一段進行する可能性は否めないところです。
そうなると目先は“リスク回避→ドル買い&円買い”が継続する可能性は高く、しかしドル円にとっては前記“綱引き(ドル買い⇔円買い)”が継続と見ざるを得ない…?

原油価格高騰は貿易収支悪化を促す要因となるだけに、最終的には「日米金利格差」を背景にした“金利選好”が再認識される展開に移行すると考えています。
ただ目先に関しては、やはり“動きづらい”と見たいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

152.300(90/7/6高値)
151.952(22/10/21高値、大台)
上値5:151.000(大台)
上値4:150.269(+2σ)
上値3:150.151(10/3高値《年初来高値》、ピボットハイブレイクアウト)
上値2:150.000(大台、ピボット2ndレジスタンス)
上値1:149.825(10/13高値、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:149.564(+1σ)
下値1:149.452(10/13安値、ピボット1stサポート)
下値2:149.241(ピボット2ndサポート)
下値3:149.190(10/10~10/13の38.2%押し)
下値4:148.953(10/12安値、20日移動平均線、日足・一目均衡表転換線、10/10~10/13の50%押し、ピボットローブレイクアウト、大台)
下値5:148.798(10/10~10/13の61.8%押し)
148.428(10/11安値)
148.248(10/5安値、-1σ)
148.163(10/10安値)
148.023(日足・一目均衡表基準線、大台)
147.551(-2σ)
147.321(9/21安値、10/3安値、50日移動平均線、週足・一目均衡表転換線、9/1~10/3の50%押し水準)
147.001(9/13-14安値、大台)
146.851(8/7~10/3の38.2%押し)
146.515(9/1~10/3の61.8%押し)

《11:00》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想