いよいよ“150円回復”が見えてきた…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2023/10/02 11:37

◆ “調整”後に“反発”… - 一時“148円半ば”も…


週末・月末そして四半期末ということもあり、先週末は“円買い戻し”が先行しました。
「日銀、臨時の国債買い入れオペ通知」との報も、日本の“金利上昇けん制”と捉えられた印象があります。
こうして欧州タイムにかけて“148.520円”へと値を落としたドル円でしたが、その後は再び“ドル買い”が目立ちました。
こうして再び“149円半ば”へと持ち直すと、「米つなぎ融資可決」という週末の報に反応する格好で、週明けの本日は“149円後半”へとさらに上値を伸ばしています。
なお注目された米PCEコア・デフレータは“前月より鈍化”したものの、“ほぼ予想通り”ということもあって、マーケットの反応は限定されました。

◆ 「円買い介入」くらいしか、上値を押さえ込む材料が…?


やや上昇はしているものの、米10年債利回りは“4.62%”付近で落ち着いています。
このため“金利選好→ドル買い”は幾分緩んだように見えますが、一方で「米政府機関閉鎖」との懸念は後退しており、“リスク選好→ドル買い”は勢いを増しつつあるように見えます。
そうなると「円買い介入」くらいしか、ドル円の上値を押さえ込む要因は見当たらないということになります。

◆ どこまで“緩やかに”こなせるか…!? - ドル売りオーダー


オーダー状況を見ると、“年初来高値(9/27高値:149.707円)”から上方向には、ドル売りオーダーがびっしりと並んでいると聞き及びます。
“過度or急激な動き”という観点からは、「(日本当局の)円安けん制発言」はトーンを上げづらいと見ますが、ただ“レベル感”についても直近はちらほらコメントが…?

“上値トライ”は致し方なく、“上値メド”としてどの程度意識され続けるかがポイントと見ますが、「レートチェック」でも入らない限り、引き続き“崩れる”に関しては期待薄と考えたいところです。
後はどこまで“緩やかに”こなすことができるか…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

152.300(90/7/6高値)
151.952(22/10/21高値、大台)
151.000(大台)
150.707(ピボットハイブレイクアウト)
上値5:150.097(ピボット2ndレジスタンス)
上値4:150.000(大台)
上値3:149.843(+2σ)
上値2:149.707(9/27高値《年初来高値》、ピボット1stレジスタンス)
上値1:149.557(9/28-29高値)
前営業日終値:149.370
下値1:149.001(+1σ、大台)
下値2:148.763(ピボット1stサポート)
下値3:148.520(9/29安値、日足・一目均衡表転換線、9/21~9/27の50%押し水準)
下値4:148.238(9/25安値、9/11~9/27の38.2%押し、9/21~9/27の61.8%押し)
下値5:148.125(20日移動平均線、ピボット2ndサポート)
148.000(大台)
147.801(9/11~9/27の50%押し、ピボットローブレイクアウト)
147.695(9/1~9/27の38.2%押し)
147.494(9/22安値)
147.321(9/21安値、9/11~9/27の61.8%押し)
147.092(日足・一目均衡表基準線、-1σ)
147.001(9/13-14安値、9/1~9/27の50%押し、大台)
146.577(8/7~9/27の38.2%押し)
146.441(9/12安値、9/1~9/27の61.8%押し)
146.138(-2σ)

《11:00》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想