“緊密な連絡”よりも“過度な変動”の部分が気になる…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2023/09/20 11:08

◆ “膠着”変わらず


FOMCを翌日に控えて、昨日は“動意が乏しい”を地で往く展開となりました。
足元の原油上昇を背景に「米金利先高観」がやや上回っており、米10年債利回りが“4.36%”へと上昇する場面も見られましたが、ドル円は“147円後半”での膠着を強いられているのが実状となります。

◆ いよいよ大一番 - FOMC


こうして上にも下にも動けない中、いよいよ本日はそのFOMCを迎えることになります。
「2会合ぶりの据え置き」が既定路線と見られていますので、ポイントは「金利見通し(ドット・チャート)」と「パウエルFRB議長会見」ということになりそうです。

「今年の中央値(前回時は5.625%:現行水準より0.25%上)」は、そのまま“据え置き”となるか?、それとも“引き上げられる”のか?
また「来年見通し(前回時は計1.0%:0.25%換算で4回利下げ)」はどうなるのか?

特に直近の原油高の影響にて、後者に関しては“上方修正”が見込まれる状況といえます。
蓋を開けるまでわからない類のものではありますが、仮にそうなれば「日米金利格差拡大」少なくとも「当分は日米金利格差は縮まらない」との思惑を誘いやすい…?
そうなると“もう一段のドル買い”が進行しても、何ら不思議ではない…?

◆ 「円買い介入」との綱引きだが…?


もちろんここから先は、「円買い介入」との綱引きということになります。
ただ昨日のイエレン財務長官ならびに今朝の神田財務官の発言を聞く限り、個人的には“緊密な連絡”という箇所より、“過度な変動”という部分が気になります。
後は結果次第であり、それまでは“膠着(小動き)”の可能性が高そうに思いますが、「嵐の前の静けさ」という認識を持ちながら、発表の時を待ちたいところです。
個人的には“さらなる上値模索(タカ派寄り)”を想定しながら…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※FOMCが予定されていますので、さらに値幅を拡大しております。

151.000(大台)
150.000(大台)
149.701(22/10/24高値)
149.082(22/10/25高値)
149.000(大台)
上値5:148.836(22/10/31-11/1高値)
上値4:148.619(+2σ)
上値3:148.441(22/11/3-4高値、ピボットハイブレイクアウト)
上値2:148.162(ピボット2ndレジスタンス)
上値1:147.946(9/15高値《年初来高値》、ピボット1stレジスタンス、大台)
前営業日終値:147.861
下値1:147.740(+1σ)
下値2:147.609(ピボット1stサポート)
下値3:147.508(9/19安値)
下値4:147.331(9/15安値、ピボット2ndサポート)
下値5:147.163(9/11~9/15の38.2%押し、ピボットローブレイクアウト)
147.001(9/13-14安値、大台)
146.921(9/11~9/15の50%押し、日足・一目均衡表転換線、20日移動平均線)
146.607(9/1~9/15の38.2%押し、9/11~9/15の61.8%押し)
146.441(9/12安値)
146.194(9/1~9/15の50%押し、日足・一目均衡表基準線)
146.000(大台、-1σ)
145.895(9/11安値)
145.780(9/1~9/15の61.8%押し)
145.489(8/7~9/15の38.2%押し)
145.100(-2σ)
145.000(大台)
144.730(8/7~9/15の50%押し)
144.441(9/1安値)
144.359(8/11安値、50日移動平均線)
144.172(7/28~9/15の38.2%押し)

《10:55》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想