突っ込んだ分、“もう一段の反動”が台頭する可能性も…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2023/09/13 11:00

◆ やはり“巻き戻し”先行… - 早々に“147円回復”


昨日は“人民元高”が緩み、“ドル売り”が一服しました。
また米CPIを翌日に控える中、「米・欧の金利先高観」が改めて意識されたことも、“巻き戻し”を誘いました。
こうして“147円台”を回復したドル円は、NYタイム中盤には“147.234円”へと押し上げられていきました。
その後は上値を押さえられたものの、下値の堅さが際立ち、そのまま“147円前半”を維持しながら昨日の取引を終えています。

いわゆる「往って来い」の商状といえますが、「植田総裁発言」に伴った下落(円買い)が“往き過ぎ”であったことが示されたといえます。
昨日も記した「強まる円売り安心感阻止が目的」との見方が少なくない中では、その“持続性”について疑問が生じやすかったと見るのが、やはり妥当といえそうです。

◆ そして、いよいよ大一番 - 米CPI


こうした中、本日は注目の米CPIが予定されています。
原油高を背景に、事前予想は総合が“前月より伸び拡大”、一方でコアは“横ばいもしくはやや低下”となっています。
つまりここからの乖離具合がポイントということになりますが、こればかりは蓋を開けるまでわからないというのが実状といえます。
このためそれまでは“様子見”になりやすいと見ますが、一昨日の急落を踏まえれば“もう一段の反動(巻き戻し)”が進行する可能性は否めない…?

そうなると「円安けん制発言」に警戒ということになりますが、こちらも「実弾介入リスクはさほど大きくない」との見方が頭を擡げることになります。
警戒をしながらになりますので“緩やか”にというのが基本になりますが、それでも“もう一段の反動(上値模索)”は十分に期待されると見たいところです。
後は米CPIの結果次第…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※米CPIが予定されていますので、さらに値幅を拡大しております。

151.000(大台)
150.000(大台)
149.701(22/10/24高値)
149.082(22/10/25高値)
149.000(大台)
148.836(22/10/31-11/1高値)
148.441(22/11/3-4高値)
148.159(ピボットハイブレイクアウト)
上値5:148.030(+2σ、大台)
上値4:147.861(9/8高値《年初来高値》)
上値3:147.696(ピボット2ndレジスタンス)
上値2:147.366(ピボット1stレジスタンス)
上値1:147.283(9/11-12高値、+1σ)
前営業日終値:147.035(大台)
下値2:146.723(9/11~9/12の38.2%押し)
下値2:146.585(9/11~9/12の50%押し、ピボット1stサポート)
下値2:146.441(9/12安値、20日移動平均線、9/11~9/12の61.8%押し)
下値2:146.151(日足・一目均衡表転換線、ピボット2ndサポート)
下値3:146.000(大台)
下値4:145.895(9/11安値)
145.747(9/1~9/8の61.8%押し、ピボットローブレイクアウト)
145.639(-1σ)
145.436(8/7~9/8の38.2%押し、日足・一目均衡表基準線)
145.000(大台)
144.840(-2σ)
144.687(8/7~9/7の50%押し)
144.441(9/1安値)
144.359(8/11安値)
144.120(7/28~9/8の38.2%押し)
144.000(大台)
143.938(8/7~9/7の61.8%押し)
143.804(7/14~9/8の38.2%押し)

《10:45》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想