本日午後11時05分からのパウエル議長講演に要注目!
【注目ポイント】「144.320円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「147.500円」付近までの上昇
【シナリオ②】同レート割れなら、「141.150円」付近までの下落も視野
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「141.150~147.500円」
【注目材料】ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長講演
ここもと、上値の重い相場付きとなっている米ドル/円。
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を上放れる“好転”となっていること、3) ローソク足の下方に青色雲(=サポート帯、先行スパン)があること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩上がりでの推移(上図赤色点線丸印)となっていることから、現在の米ドル/円・日足チャートは上昇トレンドを示すチャート形状であると判断します。
他方、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+1σラインを割り込む“上昇バンドウォーク崩れ”となっていること、さらにはⅱ) BB・±2σラインが収縮する“スクイーズ”が示現していることを合わせると、本稿執筆(25日午前8時)時点の米ドル/円は、足もとでは「上値切り上げ一服」→「下値固め模索」の時間帯(局面)と捉えて良いでしょう。
そんな中、足もとでの注目ポイントは・・・約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「144.320円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「144.320円」で下値サポートされた場合は、「下押し一服」→「下値固め」→「反発フロー」となりそうです。当該ケースでは、「“上昇バンドウォーク”の再開」や「SARの買いサインへの転換」、また「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、BB・+2σラインをメドとする「147.500円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇となりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「144.320円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「基準線割れ」→「下値切り下げ」となる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転”フェイク(ダマし)」や「(BB・±2σラインの収縮である)“スクイーズ”の進展」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、BB・-2σラインをメドとする「141.150円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落も視野に入れるべきでしょう。ただし、現状では青色雲が厚い形状(=強い下値支持帯)となっていること、さらには200日MAが横向きでの推移となっていることを勘案すると、下値余地は限定的と見て良さそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、今後の米ドル/円は下値しっかりの相場付きが想定される中、「141.150~147.500円」を当面※の“主戦場”(コアレンジ)とする動きになりそうです。(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
足もとでは、日本時間本日午後11時05分に開始されるジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演内容が米ドル/円の相場動意となりそうです。
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