前澤給装 Research Memo(2):給水装置の総合トップメーカーとして「水」の安定供給を支えて事業拡大

配信元:フィスコ
投稿:2023/07/06 17:52
*17:52JST 前澤給装 Research Memo(2):給水装置の総合トップメーカーとして「水」の安定供給を支えて事業拡大 ■会社概要

1. 会社概要
前澤給装工業<6485>は東京都目黒区に本社を置く給水装置の総合メーカーとして、サドル付分水栓、止水栓、継手といった製品の設計・製造・販売を行っている。会社指針「QSO」(Quality, Safety & Originality)、『品質は人格であり、安全は協調であり、独創は改革である』に基づき、「きれいな水」「安全な水」「おいしい水」を届けることを使命に、大切な水を人々の暮らしへとつなぐ給水装置のトップメーカーとして成長してきた。近年は屋内給水・給湯配管部材や床暖房部材の製造販売など水に関わる事業を拡大し、空調設備向け製品の販売も開始するなど「快適な住空間」を提供することに加え、顧客ニーズに合わせた新製品の開発も行い、2023年3月期には売上高31,008百万円と、2期連続で過去最高の売上更新を達成した。

2. 沿革
同社は1937年に前澤慶治氏が東京都中央区に上下水道用諸機械器具の販売を手掛ける昭和製作所(同社グループの祖)として創業し、戦後、前澤バルブ工業(現 前澤工業<6489>)として株式会社に改組した。その後、高まる水道インフラ需要に併せて事業領域を区分けするため、同社や前澤化成工業<7925>を分社した。主に上水道末端の給水装置を専門に扱う同社は、1957年東京水道工業(株)として独立し、1965年に前澤給装工業へ社名変更した。また、下水排水などの樹脂水道品(塩ビ品)を扱う分野として、1954年硬質エンビ工業(株)として独立したのが現在の前澤化成工業である。

同社は以降、工場建設や物流センター開設等を積極的に進めて全国展開を行い、1991年に株式を日本証券業協会に店頭登録し、1998年に東証市場第2部に上場、2005年には同市場第1部に銘柄指定を行い、2022年4月からの同市場区分再編に伴いプライム市場へ移行した。同社が成長ドライバーとしている住宅・建築設備事業では、2020年3月に住商メタレックス(株)の床暖房事業を買収(前澤リビング・ソリューションズ(株))し、さらにグループ間の効率化促進による収益基盤の強化を目的に、2023年4月に吸収合併した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)

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