90円下値サポート成否が目先のポイント
【注目ポイント】「90.000円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「92.500円」付近までの上昇も
【シナリオ②】同レート割れなら、「89.000円」割れとなる可能性も
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「89.000~92.500円」
豪ドル/円の目先の注目ポイントとして捉えていた「90.000円突破成否」ですが、その後17日の終値ベースで同レートを上抜け突破。足もとでは、徐々に上値を切り上げる展開となっています。
上図にある各メルクマールを見てみると、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を上抜ける“好転”(上図黄色丸印)が示現していること、3) ローソク足の下方に赤色雲(=抵抗帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で+DI>-DIとなり、ADXが右肩上がり推移(上図赤色点線丸印)となっていることから、現在の豪ドル/円・日足チャートは上昇トレンド序盤を示すチャート形状であると判断します。
その他メルクマールでは、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+1σラインと同・+2σラインの間を推移する“上昇バンドウォーク”となっていること、さらには、ⅱ) BB・±2σラインが拡張する“エクスパンション”となっていることを合わせると、今後の豪ドル/円はもう一段の上値切り上げとなる可能性も。
そんな中、足もとで注目すべきポイントは・・・BB(ボリンジャーバンド)・+1σラインをメドであり、心理的な節目でもある「90.000円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「90.000円」で下値サポートされた場合は、「上昇バンドウォークの継続」→「もう一段の上値切り上げ」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンのさらなる上放れ」や「エクスパンションの進展」、また「+DI>-DIのさらなる乖離拡大」なども伴いながら、200日MAをメドとする「92.500円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇もあり得そうです。
[シナリオ②]
一方で、「90.000円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「上昇バンドウォーク崩れ」→「一旦の下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転フェイク(ダマし)”」や「(BB・±2σラインの収縮である)スクイーズの動き」、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「89.000円」(上図Ⓑ水色線)割れとなる動きも想定すべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、当面※の豪ドル/円は「89.000~92.500円」を“主戦場”(コアレンジ)とする、上値切り上げ主体の相場付きとなりそうです。(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
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