もう一段、期待感を拡げても…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2023/02/28 10:41

◆ ポンド主導で“ドル売り”… - 一時“136円割れ”


昨日は「米国絡みの材料」が新たに飛び出すことはなく、「米利上げ長期化」への思惑は一服となりました。
一方で『英-EU間で北アイルランドの通商問題で合意』と伝わったこともあり、ポンド主導で“ドル売り”が進行する場面が見られました。
このため対円でも“ドル売り(利益確定売り)”が先行する場面が見られ、NYタイム中盤には“136円割れ(安値は135.916円)”へと押し下げられました。

一方で「米利上げ長期化」は“一服”しただけであり、“後退”したわけではありません。
このため「日米金利格差」を背景にした“ドル買い+円売り”そのものに大きな変化はなく、“下値は限定的”は何ら変わらないまま、昨日の取引を終えています。

◆ 「月末フロー」が波乱要因となり得るが…?


“2月最終営業日”に当たりますので、ポートフォリオ調整を含めた「月末フロー」について、本日は波乱要因として警戒しておく必要があります。
ただ「米利上げ長期化」への思惑が崩れない以上、“ポジション調整”を超える下落は想定しづらい…?
それでいて“日足・一目均衡表の雲上限”がさらに低下(本日は134.740円)しているように、テクニカル的には“かなりの追い風”が吹いている…?

“ポジション調整(利益確定売り)”には引き続き気を付けつつですが、“22/10/21~23/1/16の38.2%戻し(136.671円)”を経て、“100日移動平均線(同136.982円)/200日移動平均線(同137.183円)”を窺うところまで、そろそろ期待感を拡げてもいいのかもしれませんね。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

138.180(22/12/15高値)
138.000(大台)
137.794(22/12/16高値)
137.598(+2σ)
137.468(22/12/20高値)
上値5:137.183(200日移動平均線、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:136.982(100日移動平均線、大台)
上値3:136.847(ピボット2ndレジスタンス)
上値2:136.671(22/10/21~23/1/16の38.2%戻し)
上値1:136.535(2/27高値、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:136.232
下値1:136.025(20週移動平均線、大台)
下値2:135.916(2/27安値、ピボット1stサポート)
下値3:135.585(2/24~2/27の38.2%押し、ピボット2ndサポート)
下値4:135.291(2/24~2/27の50%押し、+1σ、ピボットローブレイクアウト)
下値5:135.076(日足・一目均衡表転換線、50週移動平均線)
134.997(2/24~2/27の61.8%押し、大台)
134.720(日足・一目均衡表先行スパン上限)
134.441(週足・一目均衡表先行スパン上限)
134.047(2/24安値、大台)

《10:20》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想