突破成否 2つのシナリオ

【注目ポイント】引き続き「1.35000カナダドル」を上抜け突破するか否か
【シナリオ①】同レートを上抜け突破なら、「1.37000カナダドル」付近までの上昇を想定
【シナリオ②】同レートで上値抑制なら、「1.32500カナダドル」付近までの下落も
【シナリオ①の“主戦場”(コアレンジ)】「1.35000~1.37000カナダドル」
【シナリオ②の“主戦場”(コアレンジ)】「1.32500~1.35000カナダドル」
先週の当コラムにおいて、米ドル/カナダドル(以下、ドルカナダ)の注目ポイントとして記載した「1.35000カナダドル上抜け突破成否」ですが、直後の動きは「上値抑制」(上図黄色丸印)→「下押し」の動きに。その後14日に「十字線」を形成したドルカナダは、足もとでは「下値固め」→「反発フロー」の展開となっています。
上図の各メルクマールを見てみると、1) 21日MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態になっていること、3) BB・±2σラインが21日MAに対してパラレル推移となっていること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で僅かながら+DI>-DIとなり、ADXが横這い推移となっている(上図赤色点線丸印)ことから、現在のドルカナダ・日足チャートは上方硬直性を伴うレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
注目ポイントは・・・上値抵抗帯として機能している赤色雲の上辺である先行2スパンならびにBB・+2σラインをメドとする「1.35000カナダドル」(上図黄色矢印および黒色線、=『1.35の壁』)を上抜け突破するか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「1.35000カナダドル」を終値ベースで上抜け突破した場合は、「『1.35の壁』突破」→「上値切り上げ」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“好転”示現」や「SARの買いサインへの転換」、また「+DI>-DIのさらなる乖離拡大」なども伴いながら、昨年12月16日に付けた高値レートをメドとする「1.37000カナダドル」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。
[シナリオ②]
一方で、「1.35000カナダドル」付近で上値を抑制された場合は、「(再びの)上値抵抗圧力の増大」→「下押しフロー」となりそうです。当該ケースでは、「(約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す)21日MA(≒1.33750カナダドル)割れ」や「遅行スパンの“好転フェイク(ダマし)”、また「+DI>-DIの乖離縮小」なども伴いながら、200日MAおよびBB・-2σラインをメドとする「1.32500カナダドル」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落となりそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、今後のドルカナダのトレンド判断およびトレード戦略を勘案する上で、「『1.35の壁』突破成否」が極めて重要なポイントと言えるでしょう。同レートを上抜け突破した場合は「1.35=下値サポートライン」として機能する可能性がある一方で、同レート付近で再度上値が抑制された場合は『1.35の壁』としての存在感を引き続き示すことになりそうです。
よって、上記[シナリオ①]となったケースでの“主戦場”(コアレンジ)は「1.35000~1.37000カナダドル」(上図赤色四角枠)、他方[シナリオ②]となったケースでのそれは「1.32500~1.35000カナダドル」(上図水色四角枠)となりそうです。
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