米12月CPIを受け、米ドル安主体の相場付き

【注目ポイント】「1.33360カナダドル」を割り込むか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「1.35000カナダドル」付近までの戻りも
【シナリオ②】同レート割れなら、「1.31620カナダドル」付近までの下落もあり得そう
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「1.31620~1.35000カナダドル」
昨日12日、相場材料として多くの市場関係者の耳目が集まっていた米12月CPI(消費者物価指数)。結果は事前予想の範疇であったものの、為替市場では「インフレ鈍化継続の確認」→「FRBの年内利下げ観測(期待)向上」→「(市場金利低下に伴う)米ドル安予想」の流れもあり、米ドル/円は一時129円台割れまで下落する動きに。米ドル/カナダドル(以下、ドルカナダ)についても、発表後は往って来いの動きをこなしながら、徐々に米ドル売り主体のジリ安相場となっています。
上図の各メルクマールを見てみると、1) 21日MA(移動平均線)が右肩下がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を下抜ける“逆転”(上図黄色丸印)が示現していること、3) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして4) DMI(方向性指数)で僅かながら-DI>+DIとなり、ADXが低位置での推移となっている(上図青色点線丸印)ことから、ドルカナダ・日足チャートは下降トレンド序盤を示すチャート形状であると判断します。
その他メルクマールでは、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・-1σラインと同・-2σラインの間で推移する“下降バンドウォーク”となっていること、さらには、ⅱ) BB・±2σラインが拡張する“エクスパンション”となっていることを合わせると、今後のドルカナダは徐々に下値を切り下げる可能性も。
喫緊の注目ポイントは・・・BB・-2σラインを基準とする「1.33360カナダドル」(上図黄色矢印および黒色線)を割り込むか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「1.33360カナダドル」で下値サポートされた場合は、「下値固め」→「一旦の戻り(反発)フロー」となる可能性も。当該ケースでは、「下降バンドウォーク崩れ」や「SARの買いサインへの転換」、また「-DIと+DIの収斂回帰」なども伴いながら、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「1.35000カナダドル」(上図Ⓐ赤色線)付近までの戻りもとなりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「1.33360カナダドル」を終値ベースで割り込んだ場合は、「下値支持線割れ」→「もう一段の下値切り下げ」となりそうです。当該ケースでは、「下降バンドウォークの継続」や「遅行スパンの下放れ」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、おおよそ1年間における市場参加者の平均コストを示す200日MAをメドとする「1.31620カナダドル」(上図Ⓑ水色線)付近までの下落もあり得そうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、今後のドルカナダは総じて上値の重い展開が継続するとの予想の下、当面※は、下値メド:200日MA、上値メド:21日MAとする「1.31620~1.35000カナダドル」を“主戦場”(コアレンジ)とする相場付きとなりそうです。(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
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