松屋アールアンドディ、当期純利益は前期比10倍以上と大幅改善 新規事業を中心に投資し持続的成長を目指す
2023年3月期第2四半期決算説明
後藤秀隆氏(以下、後藤):みなさま、こんにちは。代表取締役の後藤秀隆です。本日はお忙しい中、株式会社松屋アールアンドディ2023年3月期第2四半期の決算説明会にご出席いただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
2023年3月期第2四半期実績:サマリー
2023年3月期第2四半期実績サマリーとして、中国のロックダウンや半導体不足によるメーカーの生産稼働停止の影響を一部の工場で受けていましたが、円安の影響のほか、主要工場であるベトナムでは安定的に稼働できたことから、増収増益となりました。縫製自動機における新規受注、エアバッグ事業の新規生産開始により、売上増加となっています。
2023年3月期第2四半期実績ですが、売上高が28億7,200万円、前年同期比117.4パーセント、売上総利益が6億1,300万円、前年同期比117.2パーセントです。売上総利益率は21.4パーセントで、前年から変わっていません。
営業利益は2億200万円で前年同期比227.1パーセント、経常利益が2億9,000万円で前年同期比303.3パーセント、税金等調整前当期純利益は2億9,000万円で前年同期比1,335.3パーセントです。親会社株主に帰属する当期純利益は2億400万円の前年同期比1,071.1パーセント、1株あたり四半期純利益が38.8円で前年同期比1,065.9パーセントと、当期純利益以降は、いずれも10倍以上と非常に大幅に改善しました。
2023年3月期第2四半期:セグメント別売上高&利益
2023年3月期第2四半期のセグメント別売上高と利益です。メディカルヘルスケア事業においては、血液計腕帯が中国のロックダウンや半導体不足の影響を受けたものの、円安の影響もあり、売上高は回復傾向です。
セイフティシステム事業においては、自動車メーカーの生産停止の影響も受けましたが、縫製自動機における新規受注、エアバッグ事業の新規生産開始により、売上増加となりました。
実績として、売上高が28億7,200万円で前年同期比117.4パーセント、メディカルヘルスケア事業は20億2,900万円で前年同期比107.6パーセント、セイフティシステム事業は8億3,500万円の前年同期比152.8パーセントで、その他が前年同期比57.7パーセントとなっています。
2023年3月期第2四半期実績:月次推移
月次推移をグラフに表しています。前年度はベトナム工場でロックダウンが発生しましたが、今期は発生しておらず、安定的に稼働していることから、前期比で増収増益となりました。
2023年3月期第2四半期:連結貸借対照表
連結貸借対照表です。現金および預金が21億4,100万円、売上債権等が14億5,500万円、棚卸資産が30億7,300万円、有形固定資産が19億500万円、その他が2億6,600万円で、資産合計が88億4,200万円となっています。
仕入債務に関しては5億7,500万円、借入金が26億3,700万円、リース債務は4億3,300万円で、その他が13億700万円です。負債純資産合計は88億4,200万円となっています。
2023年3月期第2四半期:連結キャッシュ・フロー計算書
連結キャッシュ・フロー計算書です。営業活動によるキャッシュ・フローが3,200万円、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナス6億4,700万円、財務活動によるキャッシュ・フローが11億7,400万円、現金および現金同等物の換算差額が8,900万円で、増減額が6億4,800万円となっています。
これに関しては、営業活動によるキャッシュ・フローとして、前年度はベトナムロックダウンによる稼働率低下により減少しています。また、投資活動によるキャッシュ・フローとして、弊社松屋ベトナムの新工場投資のための土地取得代金の支払いの増加が見られます。
財務活動によるキャッシュ・フローは、松屋ベトナム新工場投資のための借入実行により増加しています。なお、購入当時の土地価格は1平米あたり165ドルでしたが、現在は195ドルから200ドルと値上がりしています。
2022年度(2023年3月期)業績予想
2023年3月期業績予想です。連結業績予想については、2022年5月13日付で「2022年3月期決算短信」において公表した業績予想から変更していません。
なお、第2四半期連結会計期間末現在、経常利益以下はおおむね予定を上回って進捗しています。上振れ予想はできるものの、引き続きウクライナ情勢、為替、新型コロナウイルス、あるいはデカップリングなどの不安定要因もあり、据え置いています。
成長戦略 メディカルヘルスケア事業およびセイフティシステム事業の拡大
成長戦略についてご説明します。弊社メディカルヘルスケア事業およびセーフティシステム事業の拡大ということで、ベトナムを中心とした生産基盤をもとに、3D縫製自動化ラインなどの自動化に取り組み、メディカルヘルスケア事業およびセーフティ事業の受注を拡大していきます。
メディカルヘルスケアとしては、医療用装置の開発です。例えば血管をステントに縫い付ける等のような技術あるいは機器の開発、ならびに血圧計のセンサーであるカフの高度化および高機能化ということに努めていきたいと思います。
リハビリロボット事業については後ほどあらためてご説明します。最先端ウエアラブル機器に関しては、例えば心拍数、血圧、心電図、体温等を身に着けて計るようなセンサーや機器の開発を目指しています。
Anti Virusの分野は従来どおり防護服や、より高機能なガウン関係の自動縫製、自動化を進めていきたいと思っています。セーフティシステムと併せて、ベトナムでの生産受託事業の拡大にも努めていきます。こちらも後ほどご説明します。
オムロンと共同で取り組んでいる3D画像処理付きのSewing Robotに関しても後ほどご説明します。デカップリング等により、国内生産回帰ということによる自動化ラインの推進にも努めていきたいと思っています。
ドローン用エアバッグに関しては、さらに高度な安全装置として役に立つエアバッグの開発を引き続き進めていきます。
成長戦略 リハビリロボット事業:Luna EMG認証取得
成長戦略の1つでもありますが、リハビリロボット事業として、「Luna EMG」の認証取得を行っています。今年度7月に、多目的リハビリテーションロボット「Luna EMG」の医薬品医療機器法における製造および販売にかかる認証を取得しました。
地域新成長産業創出促進事業費補助金(地域デジタルイノベーショ ン促進事業)に係る事業者に採択され、「リハビリテーションのデジタル化による生産性の向上と健康寿命の延伸」事業を開始し、岩手県にございますロッツ株式会社にて試験運用を開始いたしています。
これまでデジタル化ができていなかったリハビリテーションの効果を「Luna EMG」を用いてDX化することで、リハビリテーションの生産性の向上と健康寿命の延伸を図ることを目的としています。
現状の試験状況をご説明します。現在10人程度が週2回ご利用されています。利用者の方にも非常に好評で、高齢者がゲーム感覚で楽しみながら利用できるうえ、「Luna EMG」利用前後で体の動きや歩き方の改善が見られると非常に喜んでいただいています。我々としても、今後の非常に大きい成長事業だと考えています。
成長戦略 ベトナム生産受託事業の拡大:松屋ベトナム新工場建設着工
松屋ベトナムの新工場の建設に着工しています。2022年2月10日に開示しました事業拡大に向けての大型投資約20億円ですが、10月にHONAI工業団地に41,638.4平米の工場用地を正式に取得しました。
11月1日に地鎮祭を行い、基礎工事を進めています。現時点での新工場建設に関する計画は、予定どおり進捗しています。スライド左下が完成予想図で、右下が地鎮祭の様子です。
成長戦略 オムロン社との3D縫製ロボットの共同開発
成長戦略の1つとして、オムロン社との3D縫製ロボットの共同開発を行っています。現状の取組として、伸び縮みのある柔らかい素材の縫製を実現する技術の検証を目的としたAI画像処理技術を駆使した3D縫製ロボットの開発をオムロン社と進めています。技術検証として試作機を製造し、複数の特許を申請予定です。
熟練縫製工を必要とした高度な縫製作業をロボットで置き換えることが可能となり、人手不足を解消することのほか、これまでの海外での低賃金で労働集約型生産であった事業を、当技術を利用したスマートファクトリーの構築へつなげていくことによる、国内生産回帰を目標としています。
例えば靴工場では、スライド左下の写真のように、ワンフロアに何千人もオペレーターを並べて製造していますが、どんどん熟練者も不要になり生産性も上がると思っています。
成長戦略 省力化ラインの推進:縫製自動機の特許取得
いろいろな縫製自動機の特許を取得しています。従来の60%程度のスペースで2台のミシンがお互いの縫製エリアを制限せずに相手のエリアに入って縫製できる自動機であり、従来の約2倍のスピードで縫製することが可能なため、生産性向上及び生産コストの低減が期待できます。欧州の大手エアバッグメーカーを中心に20台以上を販売しています。
2022年6月にアメリカでの特許を取得し、10月には中国でも特許を取得しました。これ以外に、いろいろな特許関係の申請を行っています。また、オムロンヘルスケアとの資本業務提携も実施しました。
成長戦略 成長イメージ
成長戦略の成長イメージとして、安定収入を生み出すベトナムを中心とした生産基盤を活かし、次世代縫製自動機の開発及び新規事業を中心に経営資源を投入し、持続的な成長を目指します。
弊社の成長可能な市場環境は、非常に大きいと考えています。ベトナムを中心として、日本、ルーマニア、メキシコ、インドと、今後、グローバルに展開していきたいと思っています。
ご説明した戦略以外にも、業務提携やM&Aを視野に入れて、事業の拡大を図っていきたいと思っています。これで説明会を終わらせていただきます。引き続き、みなさまのご支援をよろしくお願いいたしたく存じます。本日はありがとうございました。
質疑応答:増収増益の状況について
質問者:「自動車生産の半導体不足の影響を一部で受けた」とのお話がありましたが、他社は軒並み減収や減益となっていて、事業への影響は大きいようです。一方、御社は増収増益で拡大しています。「ベトナムのほうに追い風が吹いている」とのお話も以前聞いていますが、どのような状況だったのかを教えてください。
後藤:我々も当然、半導体の影響を受けています。特にカーシートではトヨタ主体の受注関係では、生産が突然なくなるケースもありましたが、比較的北米への出荷が多かったために、あまり大きく影響しませんでした。むしろ、トヨタもそこに集中して製造することで、維持できたと思っています。
今現在、「ランドクルーザー」「レクサス」「プラド」「4ランナー」などのトヨタの高級車はそれなりに確保できましたが、大衆車は少し落ちています。
また、トヨタ一辺倒ではなくて、他の車メーカーからの受注も増加しており、これらの稼働率が寄与したとご理解ください。
質問者:引き続き、ベトナム拠点の追い風は全体としては増えていますか?
後藤:おっしゃるとおりです。まず、車関係に関しては徐々に回復基調ですし、また、腕帯に関係しても、こちらも徐々に回復基調にあります。加えて、例えばエアバックのラインでは現在、日本からの移設も終わり、最近ではタイからの移設で新ラインが稼働する予定もあります。
質問者:タイは移管によって、ベトナムの新規受注につながるのでしょうか?
後藤:おっしゃるとおりです。お客さまのタイで生産しているものを、弊社ベトナム工場にエアバック製造を委託する予定になっています。
質疑応答:国内での減産の影響について
質問者:国内での減産の影響についてお尋ねします。先ほどのご説明のとおり、自動車生産では「トヨタ以外のメーカーからの受注も増えており、それほど影響はなかった」と捉えてよいでしょうか?
後藤:おっしゃるとおりです。「ゼロ」ではありませんが、結果的にはそれほど影響はなかったとご理解ください。
質疑応答:増収増益の要因について
質問者: 2年前の特需の反動で、前回の本決算はマイナスだったと思います。今回大幅に増収増益となっている背景を教えてください。
後藤:前回は新型コロナウイルスによるロックダウンで、生産自体も非常に不安定で、2021年7月15日から10月15日は、オペレーターやスタッフがベトナム工場に寝泊まりして生産を続けて、供給していました。一方、今年度は去年末くらいから回復基調でよくなってきています。
ただ、弊社には元々、これくらい稼ぐ力がポテンシャルとしてあり、本来のかたちにようやく戻りつつあるのだと思っています。我々には本来、売上・利益ともにこの程度の力は十分にあると示せたのではないかと考えています。したがって、10倍以上に膨れ上がっていますが、これが元々の正しい数字であり、回復基調になれば、さらに上乗せが期待できると思っています。
弊社の特徴であるビジネスモデルを見れば、我々の稼ぐ底力をご理解いただけると思います。また、弊社の成長戦略に注目し、「今後、どのようなことに松屋アールアンドディは取り組んでいくのか?」「どのようなかたちで売上・利益を積み上げていくのか?」「そこにおける社会的な意味は何なのか?」をご理解いただければ、我々が今後目指すものが見えるのではないかと思います。
質疑応答:リハビリロボット事業の見通しについて
質問者:リハビリロボット事業は現在、試験段階とのことでしたが、具体的な稼働や生産時期の予定など、今後の見通しを教えてください。
後藤:初披露となった幕張メッセの展示会では、非常に多くの来場者から反響がありました。また、病院やリハビリテーションセンター、日本でもトップクラスの数社から、「今すぐにでも試したい」とのお話もありました。
弊社には今、理学療法士を1名都内に配置していますが、今後、2名から3名にし、彼らに講習を行いながら販売促進に努めていきたいと考えています。具体的な数字は、もう少し後に開示したいと思っています。非常に楽しみにしています。
質疑応答:営業利益の増益転換について
質問者:営業利益は何期ぶりの増益でしょうか?
松川浩一氏:昨年度が減益ですので、そこから今年度は増益に転換した状態で、2期ぶりです。
質疑応答:今後の見通しについて
質問者:今後の見通しや、下期への意気込みを伺いたいです。
後藤:先ほども少しお伝えしましたが、基本的に非常に大きい上振れ要因があると思っています。しかし、残念ながら、ウクライナ情勢やコロナ禍の動向も懸念されますし、デカップリングの可能性もあります。
また、一部、半導体の問題が残るのではないかとも見ています。その他、為替の問題もあり、把握し切れないところはありますが、現状で据え置いています。
質疑応答:セイフティシステム事業の営業赤字について
質問者:スライド3ページについて、セグメント別でセイフティシステム事業の営業赤字がまだ残っています。これは従来のカテゴリーの縫製自動機の販売事業で赤字が出ているという理解でよいでしょうか?
後藤:おっしゃるとおりです。まだこの中には、新しいセイフティシステム関係でのラインの立ち上げや開発にかかる費用などがいろいろ含まれています。赤字幅は縮小していますが、まだマイナスとなっています。
質問者:今後どれくらい先に、黒字化していく見通しですか?
後藤:来期に移るかもしれませんが、早ければ今期中には(研究開発費分を除いて)黒字化すると見ています。
エアバッグなどいろいろな製品について、大手企業からの訪問を受けています。例えばこの間は、メキシコの大手靴製造メーカーも来ました。今後メキシコ市場の拡大が期待され、黒字化になっていく見通しです。
このあたりの黒字化が進めば、本来の松屋アールアンドディの力も披露できるだろうと思っています。
質問者:今期中もしくは来期に通期で黒字というイメージですか?
後藤:おっしゃるとおりです。
質疑応答:オムロン社との3D縫製ロボット共同開発のタイムスケジュールについて
質問者:スライド12ページで紹介されたオムロンとの共同開発についてご質問です。3D縫製ロボットの、上市までのタイムスケジュールは、どのように見ていますか?
後藤:最終的には外部販売を目指していますが、まずは当社のベトナム工場で新しくライン化することを考えています。
例えば現在1ラインあたり15名から16名かかっている業務について、例えば10名、あるいは将来的に5名や3名にしていくとします。その中に、いろいろな画像処理を使った自動機や、協業用のロボット、搬送装置、あるいは検査装置を、総合的に勘案して配置し、ラインを作り、スマートファクトリーにしていこうと思っています。
さらにそのようなラインを、あまり馴染みがないかもしれませんが例えば欧米の、カーシートの大手メーカーのアディエントやフォルシアのような企業からも見に来ていただき、販促につなげていこうと考えています。ベトナムで松屋に生産委託するようなイメージで、拡大したいと思っています。
質問者:ベトナムでラインを作られるタイミングは、どれくらいの時期を想定されていますか?
後藤:来期を考えています。来年の後半くらいをイメージしています。現時点では、7月くらいに新工場が完成しますので、一部はそのあたりから敷設していこうと思っています。
質問者:対応されるアイテムについては、想定はあるのでしょうか?
後藤:まずカーシートを、考えています。
質問者:シューズやアパレルも、お話があるということだったのですが、このあたりは、ベトナムでも対応可能なのでしょうか?
後藤:我々はベトナムに、松屋イノベーションセンターという開発部隊を設けています。ヘッドは日本人ですが、こちらには今、優秀なベトナム人エンジニアが約19名います。
こちらでロボットの開発からソフトの開発も行っています。したがってベトナムを中心に事業を行い、その後日本で、弊社の東北の子会社でも展開していこうと思っています。
質疑応答:2ヘッドタイプ縫製自動機の事業モデルについて
質問者:13ページの2ヘッドタイプの縫製自動機についてご質問です。これは特許をグローバルで取得されていますが、考え方としては、知的財産を保護し、自社の機械を販売していくのか、それともライセンスで何か展開していくのか、どのような事業モデルを考えていますか?
後藤:我々も知的財産については、戦略的に非常に重視しています。松屋イノベーションセンターでせっかく開発したものが、知的財産として残らないのであれば無意味になるため、基本的に我々は活用し、自社で作って販売します。場合によっては、ロイヤルティで相談するということなども、幅広く捉えています。
質問者:対応アイテムとしては、エアバッグのみになるのですか?
後藤:エアバッグだけではなく、一般のアパレルにも使えるよう、多様なアイテムで対応していきます。
質問者:価格帯は1台につき、どれくらいなのでしょうか?
後藤:現時点で3,500万円くらいにしています。
質疑応答:松屋ベトナムの新工場の稼働時期について
質問者:松屋ベトナムの新工場についてですが、実際の稼働時期は未定でしょうか?
後藤:完成時期は7月を予定しています。その前後から徐々に移設します。現在はベトナムで第1工場から第5工場まで稼働していますが、そちらを順次移設していきます。
ただし移設するだけでなく、お客さまからの監査であるとか、そのあたりの許可を取り、前もってできるものは準備します。稼働は9月から10月くらいになると思っています。
質問者:今お話にあった、稼働している第1工場から第5工場を移設した場合、そちらの第1から第5工場というのは、移設後はどうなるのでしょうか?
後藤:今、第1工場から第5工場までは借りています。これはあくまでも賃貸で、年間に約1億8,000万円くらいの賃貸料を払っています。移設することによって、集約するものも含めると、年間で1億5,000万円くらいが利益として計上できるだろうと思っています。
第1工場から第5工場は、アマタ工業団地という、ホーチミンから約50分くらいのところで借りています。こちらはすべて返しますが、もし当社が返すのなら、すぐにでも借りたいという人が、ずっと並んでいます。
現時点では、いろいろな銀行とも相談しながら、新しい事業に向けてベトナムに進出したいという企業を探しています。事業としては、アパレルになるかほかのものになるか、わかりません。
例えば第1工場を全部借りたいということであれば、第1工場は我々が運営し、その仕事を請け負うことにします。基本的な仕事は進行中なのですべて移りますが、お客さまのご希望があれば、第1工場、第2工場、第3工場と、順次貸していくことは可能です。
基本的には8月から9月くらいにはすべて返しますが、それまでにこの第1工場から第5工場がすべて埋まれば、我々は今の倍くらいの売上が期待できるようになります。
ここに関しても、銀行をはじめ、多くの企業などとタイアップしながら、今いろいろな情報を模索しています。何社かご希望のところもあるため、できれば全部埋めたいと思っています。
質問者:すべて埋めたいというお話ですが、現状は賃貸で約1億8,000万円払っています。完全に移設した後、利益が計上されるのはいつごろを見通していますか?
後藤:来年の後半、10月以降くらいからは、利益計上できる見通しです。
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