【IRアナリストレポート】カーブスホールディングス(7085)

著者:鈴木 行生
投稿:2022/11/10 10:35

~女性専用からオンライン・ハイブリッドやメンズへ新たなサービスを展開~

【ポイント】
・会員の回復に向けたマーケティングが順調である。今期は82.4万人(前期比+7万人)を目指している。来期には、コロナ前のピークの86万人を超えてこよう。従来のシニア層(65歳以上)に加えて、当社でいうヤング層(50~64歳)の増加がウエイトを高めている。スマホがより使える世代なので、コミュニケーションの工夫も進もう。

・新型コロナ禍はほぼ乗り切った。緊急事態宣言下でも、カーブスへの直接的な休業や時短要請はなかったので、回復は早かった。現在は、ポストコロナに向けた戦略遂行で、次の成長に備えようとしている。

・前期は、会員数の回復は順調ながら、オミクロンの影響もあり計画をやや下回った。その分を会員向けプロテインの増加でカバーし、業績の回復は急ピッチで進んでいる。マーケティングに重点投資をしている。コンテンツは自社で開発しており、ノウハウが蓄積されつつある。会員獲得に向けて広告宣伝は今後とも成果を上げてこよう。

・オンラインの「おうちでカーブス」は2020年9月から開始し、8月末のオンライン会員は2.1万人となったが、オンラインとリアルのダブル会員の方がニーズに合っていると分かってきた。その方向で、会員獲得が進もう。メンズ・カーブスは、3月に東北大学のキャンパス内に出店し、スマート・エイジングの共同研究も開始した。8月末で12店となった。今期も着実な出店が続こう。

・今期の営業利益計画37億円(前期比35%増)は十分達成できよう。来期も新規会員の獲得が成果を上げ、マーケティング費用の負担も正常化に向かうので、営業利益で47億円(同27%増)を予想する。

・店舗とリモートのハイブリッド型ビジネスモデルに、メンズを加えて、国内の会員数を中長期的に100万人に拡大することができよう。売上高営業利益率もコロナ前の水準(18~19%)に戻す方針で、早晩視野に入ってこよう。パイはかなり大きくなるので、成長は十分期待できる。会員数と業績の回復ピッチに注目したい。

目次
1.特色 女性専用フィットネスがキャッシュカウ
2.強み 米国カーブス総本部の買収後、スピンオフで分離独立
3.中期経営方針 オンラインサービスを開始し、ハイブリットなビジネスモデルへ
4.当面の業績 会員数が本格回復の局面へ
5.企業評価 新たな会員の獲得に向けて

カーブスホールディングス <7085>
企業レーティング
株価
(2022年11月9日)
888円
時価総額 833億円
(93.857百万株)
PBR 6.62倍
ROE 19.6%
PER 33.8倍
配当利回り 1.1%
総資産 38352百万円
純資産 12355百万円
自己資本比率 32.2%
BPS 134.2円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2018.8 27937 5095 5293 3488 37.4 32.0
2019.8 28036 5436 5242 3706 39.5 31.8
2020.8 25082 1167 1165 764 8.7 5.0
2021.8 24681 1622 1716 1129 12.0 5.0
2022.8 27509 2742 3311 2247 24.2 7.0
2023.8(予) 30000 3700 3710 2420 26.3 10.0
2024.8(予) 33000 4700 4700 3100 33.7 13.0

(2022.8ベース)

(注)ROE、PER、配当利回りは直近予想ベース。2020年2月末にコシダカHDよりスピンオフし、3月2日に上場。2019.8期以前のEPS、配当は修正ベース。2020.8期の配当は、上場記念配2.0円を含む。(予)はアナリスト予想。
 
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/ka-busu202211.pdf

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配信元: みんかぶ株式コラム

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