◆ 一時“152円手前”まで上昇も… - 米大幅利上げ継続観測後退&ドル売り介入
「真綿で首を絞められる」といった展開は先週末も続き、「監視が弱まる」との思惑が台頭した欧州タイム以降はさらに上値を伸ばす展開となりました。
このためNYタイム序盤にかけて“151.952円”へと駆け上がりましたが、ようやくそこで“上げ渋り”に転じました。
「米大幅利上げ継続」への思惑が、にわかに緩んだからです。
『次回会合では引き締めペースについて討議を行う』とウォラーFRB理事が述べるなど、ここにきて「大幅利上げ」に対する“引き締め過ぎ”を懸念する声が聞かれてはじめたことです。
実際に『利上げペースを緩める時期に近づいている可能性』とデーリー・サンフランシスコ連銀総裁がコメントしており、前記した「米大幅利上げ継続」への思惑は緩みました。
この影響から米10年債利回りは“急低下(4.33%→4.19%)”する状況下、ようやく待ちに待った「ドル売り介入」が実施されました。
◆ 神経質なマーケットはまだ続くだろうが…?
こうして“1時間半程度”でドル円は、一気に“146.177円”へ押し下げられる急落を見せたわけですが、その後は「日米金利格差」や「本邦貿易赤字拡大」などをテーマとする動きも交錯しています。
このため激しい値動きながらも水準をやや戻して、“147.707円”で先週末の取引を終えています。
緩んだとはいえ「日米金利差拡大」への思惑は、やはり根強いものがあります。
一方で「2回目のドル売り介入」が実際に入ったと見られることで、マーケットは神経質な展開を強いられると見るのが自然です。
特に今朝方も一時“2円強”の急落が見られるなど、マーケットは“なお不安定”といわざるを得ないのが実状といえます。
もっとも政府・日銀が狙っているのは「ドル押し下げ介入」ではなく「スムージング介入」と見られることを踏まえれば、“警戒感”そのものは残ると見るのが自然…?
“乱高下(揺れ動き)”そのものは継続すると見られますが、“ドル買い一辺倒”はやはり緩んだと考えてもいいかもしれませんね。
もちろんそれで“ドル売り”に基調転換するかは、未知数といわざるを得ませんが…。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しております。
151.952(10/21高値、大台)
151.000(大台、ピボット1stレジスタンス)
150.873(+2σ)
150.428(10/21高値後の76.4%戻し)
150.000(大台)
上値5:149.485(10/21高値後の61.8%戻し)
上値4:149.000(大台)
上値3:148.724(日足・一目均衡表転換線、10/21高値後の50%戻し)
上値2:148.559(+1σ)
上値1:148.000(大台)
前営業日終値:147.707
下値1:147.262(本稿執筆時安値以降の61.8%押し)
下値2:147.000(大台)
下値3:146.845(本稿執筆時安値以降の76.4%押し)
下値4:146.571(20日移動平均線)
下値5:146.177(10/21安値、日足・一目均衡表基準線、9/22~10/21の61.8%押し水準)
146.000(大台)
145.690(10/12安値)
145.428(10/11安値)
145.241(10/10安値、ピボット1stサポート)
145.000(大台)
144.741(週足・一目均衡表転換線)
144.482(10/7安値)
144.374(10/6安値、-1σ)
143.987(大台)
143.524(10/5安値)
《11:20》
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