◆ 「9月0.75%利上げ」は大きく押し戻され… - ドル円“急落”
サプライズ…!!!
注目の米CPIは、元々、鈍化が見込まれた“総合(→+8.5%)”のみならず、加速が見込まれていた“コアまで鈍化(→+5.9%)”が示されました。
こうした中で「9月0.75%利上げ」の可能性は“後退(70%弱→40%弱)”し、一方で「9月0.50%利上げ」の可能性は“盛り返し(30%強→60%強)”を見せ、ドル円は“急落(135.30円水準→132.00円付近)”を演じています。
その後は『年内1.00%利上げが必要(エバンス・シカゴ連銀総裁)』『同1.50%利上げが必要(カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁)』等の発言で“下げ渋り”に転じましたが、蒸し返したのは翌日の米PPIでした。
“20年4月以来のマイナス(前月比△0.5%)”“大幅鈍化(前年比+11.3%→+9.8%)”という結果は、米CPIに続くサプライズだったといえます。
この影響から米10年債利回りは“再低下(→2.72%)”を見せる中、ドル円は“132円割れ(安値は131.722円)”へと売り込まれています。
◆ ただし「リセッション懸念」も後退するだけに…?
もっとも「米利上げペース後退」との思惑は、「米リセッション懸念の後退」を促す要因でもあります。
このため米30年債入札は“不調”に終わり、つれて米10年債利回りも“持ち直し(→2.90%)”に転じています。
こうしてドル円も“巻き戻し”が目立つ格好となり、“133円台”に押し戻されて昨日の取引を終えています。
◆ “壮大な往って来い”の直後とあっては…!?
こうして米雇用統計後に“急上昇(40%弱→70%弱)”した「9月0.75%利上げ」でしたが、一気に“押し戻され(→40%弱)”ました。
ただ「9月0.50%利上げ」を“既定路線”として捉えるにはまだ無理があるだけに、この先も米経済指標に振り回される展開が想定されるところです。
本日はさらに“流動性が低下(日本のお盆休み本格化)”すると見られるだけに、不意な要因で大きく動意づく可能性は否めないところです。
ただし“方向感を伴う”にまで発展できるかは、甚だ微妙といわざるを得ないのが実状といえます。
大きな動意につながるには“仕掛け的な動き”が必須ですが、欧米勢も“サマーバケーション休暇中”という要因を抱えています。
本日に関しては“133円付近”で方向を探りながらも、“明確な方向性は定まらず”を基本とし、“やや巻き戻し先行”の展開を想定したいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:134.000(大台)
上値4:133.650(8/8~8/11の50%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値3:133.309(8/11高値)
上値2:133.195(8/8~8/11の38.2%戻し)
上値1:133.081(-1σ)
前営業日終値:132.985(日足・一目均衡表転換線、大台)
下値1:132.584(8/11安値後の50%押し)
下値2:132.380(8/11安値後の61.8%押し)
下値3:132.129(8/11安値後の76.4%押し)
下値4:132.000(大台、ピボット1stサポート)
下値5:131.722(8/11安値、日足・一目均衡表先行スパン下限)
《10:45》
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