■事業概要
3. 教育サービス:家庭教師の紹介事業
サクシード<9256>は、対面式とオンライン式の2通りで「家庭教師のサクシード」を展開している。従来首都圏と関西圏において対面式の家庭教師の紹介事業を行ってきたが、コロナ禍におけるサービス提供に対応するため、同社はオンライン家庭教師という新しいサービスを創出した。これは結果として教育の地域格差という社会課題を解決する形となった。対面式家庭教師サービスでは、主要大学のある首都圏や関西圏にサービスが集中する傾向があり、その他の地域では紹介可能な講師が限られてしまうことも多かった。オンライン式家庭教師サービスは、全国の生徒に対して、同社の首都圏や関西圏の高学歴な家庭教師など14万人超の登録講師の中から、例えば地方に住む東大理系を目指す女子生徒に対して現役の東大理学部の女子講師を紹介するなど、ピンポイントで生徒の希望に沿った選りすぐりの家庭教師を紹介することが可能になっている。このため、大都市圏以外のエリアでの家庭教師のクオリティ格差やミスマッチングの解消につながっている。もちろん、テレワークでのWEB会議などに慣れた保護者にとってオンラインでの教育は全く違和感がなくなったうえ、お茶出しや交通費の負担など講師訪問時の家庭の負担が極小化されることもあり、都市部でも利便性の観点からオンライン家庭教師サービスを選択する生徒・保護者が増えているようである。
講師側から見ても、オンライン家庭教師のメリットは大きい。特に通勤する時間が必要なく、時間を効率的に使うことができる。このため、講師の働き方改革にもつながる。より多く働きたければこれまでの対面形式であれば1人の生徒を見る時間で2人の生徒を見ることも可能である。同社側にとってもメリットがある。人材サービス部門の登録者の有効利用になっているだけでなく、オンライン家庭教師であれば拠点を出さずに全国展開でき、生徒の居住地に縛られないため、離島や遠隔地のみならず海外赴任先で日本同様の教育を受けさせたい生徒・保護者までターゲットにできる。このような3者3得のような特徴から、オンライン家庭教師の生徒数は2021年9月には2020年9月の13倍に急増、今や生徒数は対面式と同程度になっているようだ。といっても、対面式の家庭教師サービスが減っているわけでなく、教育熱はコロナ禍を経てさらに上がったという印象である。なお、対面式とオンライン式で、コストは変わらないが、料金設定をオンライン式の方をやや低く設定しているため、今のところ利益率は対面式のほうが良くなっている。しかし、利便性から副業として参入してくる講師が増えると思われること、インターネット系ビジネスのためクリティカルポイントを超えると収益拡大が始まる可能性があることから、同社は全国・世界規模での事業展開を進めていく考えである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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3. 教育サービス:家庭教師の紹介事業
サクシード<9256>は、対面式とオンライン式の2通りで「家庭教師のサクシード」を展開している。従来首都圏と関西圏において対面式の家庭教師の紹介事業を行ってきたが、コロナ禍におけるサービス提供に対応するため、同社はオンライン家庭教師という新しいサービスを創出した。これは結果として教育の地域格差という社会課題を解決する形となった。対面式家庭教師サービスでは、主要大学のある首都圏や関西圏にサービスが集中する傾向があり、その他の地域では紹介可能な講師が限られてしまうことも多かった。オンライン式家庭教師サービスは、全国の生徒に対して、同社の首都圏や関西圏の高学歴な家庭教師など14万人超の登録講師の中から、例えば地方に住む東大理系を目指す女子生徒に対して現役の東大理学部の女子講師を紹介するなど、ピンポイントで生徒の希望に沿った選りすぐりの家庭教師を紹介することが可能になっている。このため、大都市圏以外のエリアでの家庭教師のクオリティ格差やミスマッチングの解消につながっている。もちろん、テレワークでのWEB会議などに慣れた保護者にとってオンラインでの教育は全く違和感がなくなったうえ、お茶出しや交通費の負担など講師訪問時の家庭の負担が極小化されることもあり、都市部でも利便性の観点からオンライン家庭教師サービスを選択する生徒・保護者が増えているようである。
講師側から見ても、オンライン家庭教師のメリットは大きい。特に通勤する時間が必要なく、時間を効率的に使うことができる。このため、講師の働き方改革にもつながる。より多く働きたければこれまでの対面形式であれば1人の生徒を見る時間で2人の生徒を見ることも可能である。同社側にとってもメリットがある。人材サービス部門の登録者の有効利用になっているだけでなく、オンライン家庭教師であれば拠点を出さずに全国展開でき、生徒の居住地に縛られないため、離島や遠隔地のみならず海外赴任先で日本同様の教育を受けさせたい生徒・保護者までターゲットにできる。このような3者3得のような特徴から、オンライン家庭教師の生徒数は2021年9月には2020年9月の13倍に急増、今や生徒数は対面式と同程度になっているようだ。といっても、対面式の家庭教師サービスが減っているわけでなく、教育熱はコロナ禍を経てさらに上がったという印象である。なお、対面式とオンライン式で、コストは変わらないが、料金設定をオンライン式の方をやや低く設定しているため、今のところ利益率は対面式のほうが良くなっている。しかし、利便性から副業として参入してくる講師が増えると思われること、インターネット系ビジネスのためクリティカルポイントを超えると収益拡大が始まる可能性があることから、同社は全国・世界規模での事業展開を進めていく考えである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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関連銘柄
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