壽屋 Research Memo(4):「受注生産」で在庫リスク軽減

配信元:フィスコ
投稿:2022/04/20 15:34
■事業概要

5. リスク要因・収益特性・対策
映画、アニメ、コミック、ゲーム等のエンターテインメント産業における一般的なリスク要因としては、版権管理、流行の変化、人気作品の有無などがある。

版権管理については、版権使用許諾に関わるロイヤルティーの値上げ、版権元との予期せぬ契約の解約などがリスク要因となるが、壽屋<7809>は事後的なトラブル発生を回避すべく、全契約において法務チェックの徹底を図っている。

また、流行の変化や人気作品の有無によって業績が大幅に変動する可能性がある。ただし同社が扱うキャラクター製品には、映画「スター・ウォーズ」関連など比較的ロングセラー製品が多いため、安定的な売上につながっている。また同社は製品化にあたって国内外の卸売業者から事前に購入意向を確認し、採算性の判断を行ったうえで生産に移行するという「受注生産」モデルを基本的に採用して在庫リスクの軽減を図っている。

なお同社は製造を外部に委託するファブレスメーカーである。そのため製造設備や人員といった固定負担が軽減されるメリットがある一方で、外部委託先の方針変更、供給能力低下、品質問題発生といったリスクが存在する。現在は主に中国広東省に所在する製造拠点に委託しているが、今後はカントリーリスク軽減や製造能力拡大を視野に入れて、委託先を分散してリスク軽減を図る方針としている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)


<EY>
配信元: フィスコ

関連銘柄

銘柄名称 株価 前日比
7809
1,647.0
(15:00)
+30.0
(+1.85%)