株価水準を切り上げているが、明確な底入れはまだ
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昨日の米国株式相場は上昇。ダウ工業株 30 種平均は 273.38 ドル高の 35405.24、ナスダック総合指数は 106.12 ポイント高の 14346.00 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 27210 円付近での推移。したがって本日の日経平均は堅調スタートを想定。上値を試すものと思われる。
ただ、日経平均の日足チャートでは昨日、長い上ひげが出現。上方に壁が存在していることを示唆しており、上値の重さを示している。弱気相場は継続しており、改めて下値を試しやすい状況。本日も買い一巡後に上値が重くなる展開が想定される。
それでも着実に株価水準を切り上げており、リバウンド本格化を示唆する展開となっていることは評価に値する。どこかのタイミングで一連の下落相場が終了となれば、売り方の買い戻しによる大幅高が期待できるからだ。ただ、現時点ではそうなっておらず、まだ時間がかかりそう。投資家は「売りポジション」を持ちながら、相場の強気転換を待つ局面となる。
市場は基本的に何か材料を待っている状態。明後日には北京オリンピックが開催され、注目がどうしてもそっちに向かいやすい。週末の米雇用統計にしても、どうやら「通過儀礼」の色彩が濃い。米金融政策の利上げ路線を変化させるものではなく、経済指標を追認するだけのイベントとなりそうだ。
そのようななか、投資家は基本的に「下」を見ながら、相場の変化を待つしかない。足元の上昇によって雰囲気は徐々に改善しているが、明確な底入れ感が出ていないからだ。「半身の構え」で待ちながら、チャンスをうかがうことになる。
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