nms Research Memo(5):製造業でのデジタル化普及遅延解決へ。独自ビジネスモデル構築でDX需要を取り込む

配信元:フィスコ
投稿:2022/01/05 15:45
■中長期の成長戦略

nmsホールディングス<2162>は「生産現場におけるデジタルテクノロジーの導入、運用の後れ」「正規社員削減による生産性の低下、品質問題、安定した生産現場の確立」を日本の製造業の大きな課題と捉え、これに対して同社独自のビジネスモデルを構築する計画である。まずは、必要技術・ツールをワンストップで提供し、製造業のDX推進のサポートをしていく。様々な特性を持つAI企業・パートナー企業、海外の政府・大学とのネットワークを活用し、人材・生産管理・自動化・部材調達・物流といった顧客ニーズに合ったDXを実現していく考えである。

日本企業の製造現場におけるデジタル化の遅延は国の課題として認知されており、政府主導で解決を図っている。「デジタル化による効果を事前にイメージしづらい」「ITが分かる人材がいない」など様々なボトルネックはあるものの、デジタル化は国の生産性向上に向けた喫緊の課題であり、今後あらゆる方面でデジタル化普及に向けた潮流が強まると予想する。そうしたなか、DXの推進サービスを手掛ける同社にとっては、中長期的に大きなビジネスチャンスが訪れると弊社は考える。

さらに、同社は国内外の製造業ファブレス化に貢献できる高度人材の育成・提供も進める。グループ内EMS・PS事業とのシナジーに加え、ジョブグレードアップ制度の展開や技術・技能教育の拡充により、様々なニーズに貢献する即戦力人材を育成していく。同社のビジネスモデルでは人材こそが競争力・成長力の源泉であり、こうした積極的な取り組みが、中長期的に同社の業績を押し上げていくと弊社は期待する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 石津大希)


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