■今後の見通し
ディア・ライフ<3245>の2022年9月期通期の業績は、経常利益で5,000百万円(前期比21.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で3,200百万円(同19.1%増)とさらなる増益を目標とする。売上高と営業利益に関しては、例年同様に業績目標を設定していない。リアルエステート事業において物件売却手法が多彩であることにより不確定要素が多いため、目標指標が売上高ではなく、経常利益としているためである。
リアルエステート事業では、住宅に引き続き強い需要が見込めることから、住居系不動産を中心に東京圏エリアへの積極投資を継続し、収益安定性・流通性に優れた不動産の供給量の拡大に注力する。2022年9月期は、子会社化したアイディとの協業をベースに地域および物件タイプを拡大させたい考えだ。これまで同社は、市ヶ谷・飯田橋・神楽坂をはじめとする「職・食・住」の利便性が良好な新宿区や千代田区などを重点としてきたが、今後はアイディの得意とする大田区、品川区、さらにはそれらの周辺区にも拡大する。物件タイプに関しても、商業施設やオフィスビルも含めた投資機会を探る計画だ。将来的にファンドの組成を見据えているため、パートナーシップ・複合施設開発等の多様な手法を駆使し、中・大型物件にも取り組む方針だ。ROE目標は従来通り15%以上、ROA目標も従来通り10%水準であり、資産効率を重視した投資戦略に変更はない。例年上期は土地の仕入れを中心とした活動に重点を置き、下期は契約、引き渡しに集中するサイクルがある。上期は販売不動産(仕掛含めて9,915百万円)をどこまで上積みできるかが鍵となる。
東京オリンピック・パラリンピック後も東京都心の住居用不動産マーケットは依然として活況を呈している。コロナ禍の影響は、巣ごもりやリモートワークの定着化により住居を見直す動きは、賃貸・購入ともに活発である。弊社では、投資家にとっての資金調達環境は依然として安定しており、東京都心の不動産の需要は堅調に推移するものと考えている。異なる強みを持つアイディをグループに加え、さらなる拡大の基盤が整った形だ。新体制が軌道に乗り、相乗効果が発揮されれば、目標の経常利益50億円が見えてくるだろう。
セールスプロモーション事業においては、DLX-HDの業績が通期で計上される。従来の戦略通り、スタッフの質的・量的な充実を図り、既存のクライアントへの人材派遣の取引拡大やサービスを提供する分野の多様化を進める。加えて、DLX-HD傘下各社の管理部門の共通化によるコスト削減や相互人材の活用など、グループ企業としてシナジーを最大限に発揮し収益の最大化を推進する方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
<NB>
ディア・ライフ<3245>の2022年9月期通期の業績は、経常利益で5,000百万円(前期比21.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で3,200百万円(同19.1%増)とさらなる増益を目標とする。売上高と営業利益に関しては、例年同様に業績目標を設定していない。リアルエステート事業において物件売却手法が多彩であることにより不確定要素が多いため、目標指標が売上高ではなく、経常利益としているためである。
リアルエステート事業では、住宅に引き続き強い需要が見込めることから、住居系不動産を中心に東京圏エリアへの積極投資を継続し、収益安定性・流通性に優れた不動産の供給量の拡大に注力する。2022年9月期は、子会社化したアイディとの協業をベースに地域および物件タイプを拡大させたい考えだ。これまで同社は、市ヶ谷・飯田橋・神楽坂をはじめとする「職・食・住」の利便性が良好な新宿区や千代田区などを重点としてきたが、今後はアイディの得意とする大田区、品川区、さらにはそれらの周辺区にも拡大する。物件タイプに関しても、商業施設やオフィスビルも含めた投資機会を探る計画だ。将来的にファンドの組成を見据えているため、パートナーシップ・複合施設開発等の多様な手法を駆使し、中・大型物件にも取り組む方針だ。ROE目標は従来通り15%以上、ROA目標も従来通り10%水準であり、資産効率を重視した投資戦略に変更はない。例年上期は土地の仕入れを中心とした活動に重点を置き、下期は契約、引き渡しに集中するサイクルがある。上期は販売不動産(仕掛含めて9,915百万円)をどこまで上積みできるかが鍵となる。
東京オリンピック・パラリンピック後も東京都心の住居用不動産マーケットは依然として活況を呈している。コロナ禍の影響は、巣ごもりやリモートワークの定着化により住居を見直す動きは、賃貸・購入ともに活発である。弊社では、投資家にとっての資金調達環境は依然として安定しており、東京都心の不動産の需要は堅調に推移するものと考えている。異なる強みを持つアイディをグループに加え、さらなる拡大の基盤が整った形だ。新体制が軌道に乗り、相乗効果が発揮されれば、目標の経常利益50億円が見えてくるだろう。
セールスプロモーション事業においては、DLX-HDの業績が通期で計上される。従来の戦略通り、スタッフの質的・量的な充実を図り、既存のクライアントへの人材派遣の取引拡大やサービスを提供する分野の多様化を進める。加えて、DLX-HD傘下各社の管理部門の共通化によるコスト削減や相互人材の活用など、グループ企業としてシナジーを最大限に発揮し収益の最大化を推進する方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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