◆ 米雇用統計後を引きずる… - 113円前半
米雇用統計に台頭した「FRBのスタンスは変わらない(いわゆる利上げは急がない)」との見方は、週が明けても継続しました。
このため東京タイム中盤にかけて“113.663円”へと押し戻される場面こそ見られたものの、上値の重い展開を引きずりました。
特に昨日は「金利格差を背景にした“円売り”は一旦終了」との見方から、緩やかに“円買い”も進行しました。
こうしてNYタイム中盤にかけて、ドル円は“113.078円”へと押し下げられていきました。
もっとも昨日は
『2022年に2度の利上げを想定(ブラード・セントルイス連銀総裁)』
『2022年中にインフレ目標達成(クラリダFRB副議長)』
『高インフレは一過性だが、上振れリスクが増大(エバンス・シカゴ連銀総裁)』
といった“タカ派寄り”発言が相次ぎました。
このため“1.45%”に一時低下していた米10年債利回りが“1.50%”へと戻したこともあり、“113円割れ”に至ることはありませんでした。
◆ やはり“上値窺い”にはパワー不足…?
「米10年債利回り低下」は一服したと見られますが、戻し切れていないのも事実なだけに、“ドル買い(戻し)”の材料にはなりにくい…?
それでいて「利上げ時期を計る基準」が“インフレ→雇用”へと移行した印象が否めないだけに、たとえ「米インフレ指標(PPI&CPI)」が好内容となっても「早期の米利上げ観測」につながるとは限らない…?
逆に「米スタグフレーション懸念」にでも捉えられるようなことがあれば、一転して“ドル売り”として機能する可能性も…?
“113.10-00円”にはドル買いオーダーがびっしり並んでいると聞き及びますので、大きく崩れる展開は期待薄と見るのが自然です。
それでも昨日記したネックラインを割り込んだだけに、“下値窺い”が先行してもおかしくありません。
押したところは“買い拾いチャンス”とは考えるものの、一旦は“113円割れ”を試す動きを想定すべき局面といえるかもしれません。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:113.823(20日移動平均線、11/4~11/8の61.8%戻し)
上値4:113.761(日足・一目均衡表転換線)
上値3:113.663(11/8高値、11/4~11/8の50%戻し)
上値2:113.563(ピボット1stレジスタンス)
上値1:113.443(-1σ)
前営業日終値:113.220
下値1:113.078(11/8安値、-2σ)
下値2:112.996(10/12安値、大台、ピボット1stサポート)
下値3:112.918(50日移動平均線)
下値4:112.758(10/4~10/20の50%押し、日足・一目均衡表基準線、ピボット2ndサポート)
下値5:112.569(9/22~10/20の38.2%押し)
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