「神経質な揺れ動き」はまだ続く…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2021/10/28 11:26

◆ 一転して“円買い”… - 一時113円前半へ


「株高の連鎖」が止まったことから、昨日は“リスク選好→円売り”が緩みました。
一方で「資源価格も低下」したこともあり、“巻き戻し(ポジション調整)”も進行しています。
そうなると「米10年債利回り低下」が目立ち始めると、“下押し”するのはある意味、当然…?
NYタイム序盤に“1.51%”に低下すると、ドル円も“113.384円”へと駆け下りていきました。

もっとも“1.55%”へ持ち直したこともあり、その後のドル円も“113.869円”へと持ち直しました。
こうして“崩れる”には至っておらず、“底堅い”を前面に押し出しながら、昨日の取引を終えています。

◆ いずれにしても「金利格差」がテーマになる…? - 日銀&ECB


こうした中、本日は「日銀決定会合&ECB理事会」が予定されています。
どちらも“据え置き”が想定されていますが、足元のインフレ圧力を踏まえれば「フォワードガイダンス変更」の可能性はゼロではありません。
逆に変更されずとも、その後に「米GDP」が控えている状況を踏まえれば、「金利格差」をテーマに揺れ動いてもおかしくありません。

「新たなポジション形成」は手控えられる可能性が高そうに思いますが、「神経質な揺れ動き」に関してはまだ続くと見ておく必要がありそうです。
特に思惑主導になりやすい“ユーロ絡み”に関しては、十分に気を付けながら…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:114.412(10/21高値、10/20~10/22の76.4%戻し)
上値4:114.307(10/26高値、+1σ)
上値3:114.222(10/27高値、ピボット1stレジスタンス)
上値2:114.042(日足・一目均衡表転換線、大台)
上値1:113.954(10/26~10/27の61.8%戻し)
前営業日終値:113.821
下値1:113.635(10/27安値後の押し目)
下値2:113.569(10/27安値後の38.2%押し)
下値3:113.384(10/27安値、ピボット1stサポート)
下値4:113.205(10/14安値、10/4~10/20の38.2%押し)
下値5:113.145(20日移動平均線)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想