相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2021/10/22 17:12

<3941> レンゴー

 四季報より 業種:パルプ・紙。

【特色】板紙から段ボール製品まで一貫。板紙専業首位、製紙業界3位。軟包装など樹脂系包装材も有力

【好 転】段ボール原紙・製品は食品、宅配向け着実。自動車や機械など産業用途の販売数量戻り、高単価品増える。重包装も住宅など顧客生産量回復につれ、軟包装は飲料関連中心に需要固い。人件費や償却費増、下期に原燃料重くなるが営業益は反発。

【新戦力】大阪・淀川工場跡地に物流センター・中央研究所を9月稼働。再建支援するクラフト紙の大興製紙を完全子会社化。

2021年8月3日発表。2022年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+5.2%の420.00億円、経常利益+1.9%の440.00億円の増収・増益の見通し。

現状のチャートは、2016年1月21日の459円の安値からの上昇トレンド(A)の中にあります。この中で2017年9月6日の610円の安値から短期上昇トレンド(B)となり、2018年8月2日に1078円の高値をつけました。ここから上下動を繰り返し、2019年4月2日に1071円まで戻してダブル天井に近い2点天井となって、10月3日に748円まで下げ、2020年2月12日に918円まで反発するも、ここでコロナ相場の急落局面に巻き込まれ、3月17日に660円まで下げました。ここを安値にコロナ後に上昇トレンド(C)を形成し、2021年3月23日に1012円と年初来高値をつけて調整入りとなっています。9月22日の信用期日後に10月5日に833円まで下げて反発の期待がもてるところです。
 

 

<7888> 三光合成

 四季報より 業種:化学。

【特色】工業用樹脂部品の大手。自動車向け主体。金型の外販も。生産拠点をアジアや北米に拡大中

【続 伸】成形品、金型ともにスマホなど情報通信用の伸び低調。が、自動車生産回復受け車両用内外装部品・金型が拡大。アジアでは家電向けも伸長。工場稼働率上昇し生産性改善。人件費増こなし営業益続伸。

【米 国】需要増に対応し10億円投じ米国工場を増築、成形機5台を順次増設・稼働へ。金型で新規モデルを投入、インドで生産し日系以外に米企業にも販売目指す。

2021年10月12日発表。2022年5月期本決算予想は、前期比で営業利益+20.3%の29.00億円、経常利益+38.4%の27.00億円と2期連続の増収・増益の見通し。

2018年2月1日の849円をピークに下降トレンド(A)へ転換し、この中で12月25日に283円まで下げ、2019年6月4日の305円を2点底にして、12月9日に471円まで反発しました。ここまで戻したところでコロナ相場に巻き込まれ大幅下落となって2020年3月13日に216円まで下げて当面の底打ちとなり、下値を切り上げる上昇トレンド(B)へ移行しました。この上昇トレンド(B)の中で、10月30日の270円の安値から、角度の大きい短期の上昇トレンド(C)へ移行し、この中で12月7日に469円の高値をつけ、12月22日に325円まで押し目を入れ、2021年4月7日に509円の高値をつけました。ここからの調整で5月17日に413円まで下げ再上昇となって7月26日に549円と年初来高値更新となりました。ここから8月20日に418円まで下げ、9月14日に485円まで上昇して再下落となって年初来安値水準となっています。
 

 

<8095> アステナホールディングス

 四季報より 業種:卸売業。

【特色】医薬品等卸から後発薬や表面処理薬品の製造、医薬研究開発等に事業多角化、M&Aも積極化

【快 調】医薬品、ファインケミカル柱に前期買収効果含め好調。会社計画保守的。のれん等償却こなす。22年11月期は化粧品卸低調も医薬品、ファインケミカルが受託案件豊富で続伸。連続最高純益、増配も。

【医薬関連大攻勢】オンコリスのコロナ治療薬で原薬に続き製剤製造も受託。佐倉工場の注射剤ラインは22年秋、静岡工場の高薬理活性原薬の増強は23年春に本格稼働。

2021年10月13日発表。2021年11月期本決算予想は、前期比で営業利益+27.8%の26.00億円、経常利益+37.2%の27.00億円の増収・増益の見通し。

2017年4月7日の274円を安値とし、2018年10月3日の644円を高値とする、大きな三角保ち合い(A)の中で、2020年1月27日に558円まで戻したところで、コロナ相場に巻き込まれ急落となって、3月13日に352円まで下げました。ここからの反発で4月7日に548円まで上昇後、8月3日の447円、8月28日の453円と2点底をつけ、10月22日に564円までいったん上放れし、小さな三角保ち合い(B)で煮詰まったあと、12月28日の500円を安値に上放れとなり、2021年4月23日に783円と年初来高値更新となりました。ここから8月20日に537円まで下げ、9月28日に671円まで戻して再下落となり、10月14日に540円まで下げて2点底の形となっています。
 

 

<9274> 国際紙パルプ商事

 四季報より 業種:卸売業。

【特色】紙専門商社国内2位。合併で成長、製紙会社から印刷会社などへ卸す。海外積極的で大型買収も

【増 額】国内は飲料用など板紙堅調、塗工紙も回復、古紙・パルプに価格高騰の恩恵。買収仏社と豪州は包装関連好調と広告部門復元が想定超。中国も数量増。前号より営業黒字化幅拡大。営業外に貸倒引当金戻入益。特益等計上か。初中間配、通期増配。

【再構築】深センに現法支社設立で計6拠点体制、中国販売網拡充進捗。コンビニ大手のPOP用脱プラ素材を共同で供給開始。

2021年8月11日発表。2022年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+165.3%の59.00億円、経常利益+141.5%の50.00億円と4期ぶりの増収・増益の見通し。

2019年7月31日の355円を高値とし、コロナ急落相場で下げた2020年3月13日の196円を安値とする三角保ち合い(A)の中で、煮詰まってきたところの11月5日の231円、2021年1月6日の230円、4月21日の237円と3点底をつけ、短期の上昇トレンド(B)へ移行しました。この上昇トレンド(B)の中で、2021年9月27日の428円で年初来高値更新となり、いったん調整入りとなって10月5日に334円まで下げてもみあい10月15日に369円で買転換が出現しています。
 

 

<4548> 生化学工業

 四季報より 業種:医薬品。

【特色】複合糖質で独自性。開発は関節疾患関連に特化。2種のヒアルロン酸製剤は科研と参天が販売

【反 発】国内主力の関節機能改善剤『アルツ』薬価下げ打撃も新製品上乗せでしのぐ。海外は米国『ジェルワン』回復、受託製造の買収社フル寄与。期初のロイヤルティ収益底上げ。研究開発費増こなす。税平常化。

【安全性】5月発売『ジョイクル』は副作用報告多く安全性で注意喚起、今期見込んでいた韓国申請は来期以降に。単回投与『ジェルワン』は8月から台湾でも販売開始。

2021年7月30日発表。2022年3月期本決算予想は、前期比で営業利益+197.4%の45.50億円、経常利益+53.8%の46.50億円の増収・増益の見通し。

2018年9月26日の1786円を高値とする下降トレンド(A)の中で、2020年2月6日の1285円の戻り高値から、コロナ相場の急落局面に巻き込まれ、3月13日の848円で底打ちとなりました。ここから短期上昇トレンド(B)となり、6月19日に1206円まで上昇し、7月31日に960円まで下げて、ボックス相場(C)を形成しています。このボックス相場の中で、今年の5月12日に979円の安値をつけ反発してボックスの上限の5月25日に1201円まで上昇して、6月8日に1049円まで下げ、もみあって9月14日の1162円の高値から下放れとなり、10月14日に1012円まで下げて下値確認の動きとなっています。
 

 

配信元: みんかぶ株式コラム

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