このタイミングで“さらなる上値追い”を期待するのは…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2021/07/26 10:19

◆ “リスク/金利”の双方から… - 110円半ば


先週末はNYダウ/ナスダック/S&P500がいずれも史上最高値を更新し、一方で米10年債利回りは“1.31%”へと反発しました。
リスク/金利の双方から“円売り圧力”がかかり、ドル円は“110.589円”へと値を戻していきました。

◆本日も “リスク選好”は続きそうだが…?


先週のテーマとなった「コロナ感染再拡大」ですが、FRBは「景気回復が最優先」とのスタンスを崩しておりません。
このため「FOMC(27-28日)」にマーケットの注目は集まっていますが、“ハト派寄り”を表明する可能性は高いと見られます。
これは株式にとっては“ポジティブ”であり、“リスク選好→円売り”が継続する可能性を示唆するものでもあります。

それでも反発する米10年債利回りが、このタイミングで“もう一段の上昇”を見せるかは微妙(…というか期待しづらい)。
となると“金利選好→ドル買い”は緩む可能性が高いということに…。

“110.70-80円”には、かなりの規模のドル売りオーダーが積み上がっているとも聞き及びます。
“崩れる”とは思いませんが、“もう一段の上昇”を期待するのは時期尚早との認識は、やはり持っておく必要がありそうです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:111.185(7/5高値)
上値4:111.045(7/2~7/19の76.4%戻し)
上値3:110.971(7/6高値、+1σ、ピボット2ndレジスタンス、大台)
上値2:110.815(7/7高値)
上値1:110.696(7/14高値、ピボット1stレジスタンス、7/2~7/19の61.8%戻し)
前営業日終値:110.552
下値1:110.454(7/22~7/23の23.6%押し)
下値2:110.359(日足・一目均衡表基準線、週足・一目均衡表転換線、20日移動平均線、7/22~7/23の38.2%押し)
下値3:110.303(7/22~7/23の50%押し)
下値4:110.228(7/19~7/23の23.6%押し、ピボット1stサポート、7/22~7/23の61.8%押し)
下値5:110.004(7/19~7/23の38.2%押し、7/22-23安値、50日移動平均線、大台)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想