軸が大きく下向きに傾いている可能性大

昨日の米国株式相場は下落。ダウ工業株 30 種平均は 259.86 ドル安の 34421.93、ナスダック総合指数は 105.28 ポイント安の 14559.78 となった。また、時間外取引の日経平均先物(円建て)は 27745 円付近での推移。したがって、本日の日経平均は軟調スタートを想定。下値を試すものと思われる。
昨日の日経平均は、「窓・壁理論」に反する動き。「下方に壁・上方に窓」という位置関係にあったにも関わらず、株価はあっさりと下落してしまった。軸が大きく下向きに傾いている可能性があり、本日も軟調スタートが予想される。
焦点となるのは、日銀 ETF 買いが入ってくるか否かである。前回 6 月 21 日の急落時には日銀が2か月ぶりに ETF 買いを入れた経緯があった。これが買い安心感を誘い、結局はその後に急反発。下落分の大半を取り戻す形となった。
「窓・壁・軸理論」ではこの ETF 買いによって 28000 円割れの水準に「壁」を形成。それが反発の原動力となっている。
問題なのは、この壁がどちらの壁なのか、ということ。もちろん日銀による「人為的な壁」であることから「テクニカルの壁(需給の壁)」である公算が大きい。それの意味するところは、「将来的に消滅する」ということであり、信頼に値しないということだ。
もちろん日銀が買いを入れずに放置すれば、日経平均は「自由落下」することになるだろう。それだけ「軸が傾いている」ということであり、投資家は急落のリスクを改めて認識しなければならない。売り一巡後は日銀ETF買いの期待から反発する可能性は十分にあるが、一過性に終わる公算が大きい。「かなり危ないチャート」だと言えるだろう。
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