gbHD Research Memo(3):保育事業、介護事業、ICT事業を展開

配信元:フィスコ
投稿:2021/06/08 15:03
■global bridge HOLDINGS<6557>の事業概要

1. 事業区分
セグメント区分は保育事業、介護事業、ICT事業※としている。2020年12月期の売上構成比は保育事業89.8%、介護事業8.3%、ICT事業1.5%、その他0.5%だった。直営認可保育園の保育事業を主力としている。

同社グループは2021年1月1日時点で、同社(持株会社)、連結子会社3社(global child care、CHaiLD及びglobal life care)、及び非連結子会社1社(一般社団法人日本社会福祉マネジメント学会)で構成されている。

※同社は当第1四半期連結会計期間から、より効果的な業績評価を行うため、「保育事業」を「チャイルドケア事業」、「介護事業」を「エルダリーケア事業」及び「ICT事業」を「テック事業」に名称を変更し、従来「介護事業」に区分していた放課後等デイサービス、児童発達支援等を「チャイルドケア事業」に位置付けている。



保育事業は直営認可保育園の新規開設加速
2. 保育事業
保育事業は、東京23区・千葉県・大阪市内を中心に展開する直営認可保育園「AIAI」及び小規模保育施設を運営している。

認可保育園は児童福祉法に基づいた児童福祉施設で、面積や保育士等職員数など国が定めた設置基準を満たし、都道府県知事等に認可された施設である。国及び自治体が負担する施設型給付を受けて施設を運営する。小規模保育施設は子ども・子育て支援制度によって新設された保育施設で、19名以下の定員かつ0歳から2歳までの子どもを対象として市町村の認可を受けた施設である。利用者からの保育料及び自治体からの地域型保育給付を受けて施設を運営する。

保育事業の施設数の推移は以下のとおりである。収益基盤構築に向けて新規施設開設を推進し、2020年12月期末では合計73施設(認可保育園65施設、小規模保育施設8施設)となった。また2021年12月期は、認可保育園6施設の新規開設を計画し、2021年4月1日付で認可保育園5施設を開設した。認可保育園経営数では保育業界6位規模である。

今後も直営認可保育園「AIAI」の開設を推進する。また、特別な支援を必要とする子どもの増加に対応して、児童発達支援・放課後等デイサービスを提供する多機能型事業所「AIAI PLUS」(従来の「にじ」から名称変更)の開設も推進する方針だ。なお「AIAI PLUS」は、「AIAI」よりも少額の投資で開設できることもあり、利益率が高い。

保育園事業の特徴・強みとしては、参入障壁の高い認可保育園に特化していることや、東京23区・千葉県・大阪市内に集中したドミナント戦略(2021年12月期末見込みの地域別施設数は千葉県39施設、東京都25施設、大阪府13施設、神奈川県2施設)によって効率よく新規展開していることがある。この結果、特に千葉県においては圧倒的なシェアを誇り、千葉県内における施設用土地・建物賃貸情報を得やすくなり、新卒保育士の採用でも有利な状況となっている。

特色のある独自の園児向け教育プログラムも高い評価を得ている。単に子どもを預かるだけの保育園ではなく、同社は各施設に専用の学習室や、大型遊具「AINI」(子どもの運動能力を伸ばす総合アスレチック)を設置して、子どもの数量・図形・文字などに関わる感覚を豊かにするなど、「子どもの育つ保育園」として就学前能動的学習の充実を図っている。児童発達支援施設では2021年4月にサービス内容をリニューアルし、学習と運動を支援する「プログラムの専門家」として新たな発達支援プログラムをスタートさせた。


介護事業はM&Aも活用
3. 介護事業
介護事業は、サービス付高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホーム等を運営している。

サービス付高齢者向け住宅は、高齢者単身または高齢者夫婦(主に65歳以上)が安心して生活できる環境を整えた賃貸物件の提供を行うとともに、訪問介護等のサービスを提供する施設である。住宅型有料老人ホームは、生活支援等のサービスが付いた高齢者(主に65歳以上)向けの居住施設である。介護が必要となった場合、入居者自身の選択によって、地域の訪問介護等の介護サービスを利用しながら、老人ホームでの生活を継続できる。

介護事業の運営施設数の推移は以下のとおりである。現状はM&Aを活用しながら業態を作り込んでいる段階だが、2021年4月から直営介護施設「やすらぎ」におけるサービス内容を刷新した。ベッドにセンサーを導入して健康管理を行うなどICTの活用も推進する。今後は千葉県を中心に、直営認可保育園「AIAI」とのシナジー効果によって、中長期的に50棟程度まで拡大を目指すとしている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)


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