NYコラム(20日)ダウ平均は弱含みで取引スタートか⁈−新規失業保険申請件数は市場予想を下回る

著者:加藤裕一
投稿:2021/05/20 21:56

NY株式市場(20日)フィラデルフィア連銀景況指数も市場予想を下回る−ダウ平均は50日移動平均線がサポートか⁈

20日のニューヨーク株式市場でダウ平均は弱含みで取引が始まりそうだ。

ニューヨーク株式市場では、前日に急落したビットコインを中心した仮想通貨の下げ止まりを確認する必要があるほか、主力株中心に買い戻しを誘う決定的な買い材料に乏しいことから、様子見ムードが根強い相場環境となりそうだ。


取引開始前に発表された週間ベースの新規失業保険申請件数は44.4万と市場予想(45万件)を下回ったほか、同じく取引開始前に発表されたフィラデルフィア連銀景況指数は31.5と市場予想(41)を下振れる内容となったことから、経済指標面はまちまちで、ひとまず前日のFOMC議事録で判明したFRBによるテーパリング議論を促進させる材料としては捉えられていないようだ。


前日に上昇した米国10年債利回りが低下していることからハイテク株には下支え要因となりそうなほか、ダウ平均は、前日と同様に50日移動平均線(3万3585ドル)が目先的な下値のサポートラインとして意識されそう。

個別銘柄では、前日の夕方に決算発表したシスコシステムズの株価に注目が集まろう。シスコシステムズが発表した5−7月期の1株利益見通しが市場予想に届かなかったことから時間外取引で軟調に推移しており、ニューヨーク株式市場の投資家心理を圧迫しそうな1日となる。

加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想