NYコラム(15日)ダウ平均は過去最高値を試す展開か⁈−小売売上高は9.8%増と大幅に伸びる

著者:加藤裕一
投稿:2021/04/15 22:28

NY株式市場(15日)フィリーとNY連銀製造業景況指数は相次ぎ予想を上回る−主力企業の決算発表は金融株が続く

15日のニューヨーク株式市場でダウ平均は買い先行で取引が始まりそうだ。

取引開始前に発表された3月の小売売上高は、前月比で9.8%増と市場予想(5.9%増)を大きく上回った。金額は6000億ドルを超えて月間ベースで過去最高を記録したほか、週間ベースの新規失業保健申請件数が57.6万件と市場予想(70.0万件)を大きく下回ったことも素直に好感されそうだ。

同じく取引開始前に発表された4月のフィラデルフィアとニューヨーク連銀の製造業景況指数もそろって市場予想を上回ったことから、アメリカの景気回復期待が一段と高まろう。

一方で米国10年債利回りは、相次ぐ強い経済指標を受けて1.6%を割り込む動きが見られることから、ハイテク株には追い風となりそうだ。

個別銘柄では、主力企業の決算発表で金融大手シティグループが発表した1-3月期決算は、EPS・売上高ともにアナリスト予想を上回る結果となったことから、主力企業の決算発表に対する期待感も繋いだ格好となっていよう。

ダウ平均は前日に付けた取引時間中の過去最高値(3万3911ドル)を強く意識した寄り付きとなりそう。朝方の買い一巡後は、底堅い展開となりそうなことから、ダウ平均は、9日に付けた終値ベースの過去最高値(3万3800ドル)も捕らえられそうな一日となる。



加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想