■今後の見通し
1. 2021年12月期連結業績予想の概要
サカタインクス<4633>の2021年12月期の連結業績予想は、売上高が前期比5.3%増の170,000百万円、営業利益が同10.9%増の8,000百万円、経常利益が同18.1%増の9,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.3%増の6,400百万円としている。なお、2021年12月期よりドイツのRUCOを新規連結している。期中平均想定為替レートは1米ドル=105.00円(2020年12月期1米ドル=106.82円)である。
2021年12月期第2四半期累計の連結業績予想は、売上高が前年同期比3.7%増の82,400百万円、営業利益が同0.6%増の3,200百万円、経常利益が同47.1%増の3,800百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同73.6%増の2,600百万円としている。
コロナ禍による景況の不透明感が残るが、需要が2020年12月期第2四半期をボトムとして回復傾向であり、2021年12月期は販売数量増加により増収を見込んでいる。利益面では、営業経費がコロナ禍以前の水準に戻り、事業拡大に向けて人件費や諸経費が増加するため、2021年12月期第2四半期累計時点では営業利益が前年同期並みにとどまる見込みとしている。ただし通期ベースでは、増収効果やコスト削減効果で増益を見込んでいる。経常利益については、営業外収益での持分法投資利益の増加を見込んでいる。
なお半期別(上期、下期)の売上高と営業利益の推移を見ると、2021年12月期上期まではコロナ禍の影響などを想定しているが、数量増効果、製品MIX改善効果、コスト削減効果などで、売上高・利益ともに2020年12月期下期からの本格回復を見込んでいる。需要が回復傾向であり、2021年12月期通期会社予想に上振れ余地がありそうだ。
2. セグメント別計画
2021年12月期のセグメント別売上高と営業利益の予想(連結調整前)は以下のとおりである。なお経費配賦方法見直しにより、印刷インキ・機材(日本)と機能性材料の営業利益は、新基準での表示・比較となっている。
印刷インキ・機材(日本)は、売上高が前期比4.9%増の50,450百万円、営業利益が同40.0%増の1,753百万円としている。売上面では、期後半からの需要回復を見込み、パッケージ用インキ・環境配慮型製品の拡販や価格改定を推進する。利益面では、原油安による原材料価格下落を含むコスト削減を想定している。
印刷インキ(アジア)は、売上高が前期比11.1%増の36,207百万円、営業利益が同8.7%増の2,664百万円としている。2020年12月期はコロナ禍の影響で特にインドでの需要が落ち込んだが、2021年12月期は緩やかな需要回復を見込み、パッケージ用インキを中心に拡販を推進する。利益面では、原材料価格の上昇を見込んでいるが、数量増効果で吸収する計画だ。
印刷インキ(米州)は、売上高が前期比0.6%増の49,820百万円、営業利益が同6.0%減の2,777百万円としている。パッケージ用インキを中心に拡販を推進するが、2020年12月期が想定以上の大幅増益だったため、2021年12月期はやや慎重な計画として、原材料価格の上昇や拡販に伴う投資・経費の増加も想定している。
印刷インキ(欧州)は、売上高が前期比41.9%増の14,425百万円、営業利益が同220百万円の損失(2020年12月期は432百万円の損失)としている。パッケージ用インキを中心とする拡販を推進し、数量増効果、ドイツのRUCOの新規連結効果、構造改革効果などで大幅増収・損失縮小の計画としている。
機能性材料は、売上高が前期比6.3%増の12,590百万円、営業利益が同60.9%増の884百万円としている。売上面ではインクジェットインキの拡販を推進し、利益面では原油安による原材料価格下落、2020年12月期に計上した在庫評価損の一巡を見込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<EY>
1. 2021年12月期連結業績予想の概要
サカタインクス<4633>の2021年12月期の連結業績予想は、売上高が前期比5.3%増の170,000百万円、営業利益が同10.9%増の8,000百万円、経常利益が同18.1%増の9,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.3%増の6,400百万円としている。なお、2021年12月期よりドイツのRUCOを新規連結している。期中平均想定為替レートは1米ドル=105.00円(2020年12月期1米ドル=106.82円)である。
2021年12月期第2四半期累計の連結業績予想は、売上高が前年同期比3.7%増の82,400百万円、営業利益が同0.6%増の3,200百万円、経常利益が同47.1%増の3,800百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同73.6%増の2,600百万円としている。
コロナ禍による景況の不透明感が残るが、需要が2020年12月期第2四半期をボトムとして回復傾向であり、2021年12月期は販売数量増加により増収を見込んでいる。利益面では、営業経費がコロナ禍以前の水準に戻り、事業拡大に向けて人件費や諸経費が増加するため、2021年12月期第2四半期累計時点では営業利益が前年同期並みにとどまる見込みとしている。ただし通期ベースでは、増収効果やコスト削減効果で増益を見込んでいる。経常利益については、営業外収益での持分法投資利益の増加を見込んでいる。
なお半期別(上期、下期)の売上高と営業利益の推移を見ると、2021年12月期上期まではコロナ禍の影響などを想定しているが、数量増効果、製品MIX改善効果、コスト削減効果などで、売上高・利益ともに2020年12月期下期からの本格回復を見込んでいる。需要が回復傾向であり、2021年12月期通期会社予想に上振れ余地がありそうだ。
2. セグメント別計画
2021年12月期のセグメント別売上高と営業利益の予想(連結調整前)は以下のとおりである。なお経費配賦方法見直しにより、印刷インキ・機材(日本)と機能性材料の営業利益は、新基準での表示・比較となっている。
印刷インキ・機材(日本)は、売上高が前期比4.9%増の50,450百万円、営業利益が同40.0%増の1,753百万円としている。売上面では、期後半からの需要回復を見込み、パッケージ用インキ・環境配慮型製品の拡販や価格改定を推進する。利益面では、原油安による原材料価格下落を含むコスト削減を想定している。
印刷インキ(アジア)は、売上高が前期比11.1%増の36,207百万円、営業利益が同8.7%増の2,664百万円としている。2020年12月期はコロナ禍の影響で特にインドでの需要が落ち込んだが、2021年12月期は緩やかな需要回復を見込み、パッケージ用インキを中心に拡販を推進する。利益面では、原材料価格の上昇を見込んでいるが、数量増効果で吸収する計画だ。
印刷インキ(米州)は、売上高が前期比0.6%増の49,820百万円、営業利益が同6.0%減の2,777百万円としている。パッケージ用インキを中心に拡販を推進するが、2020年12月期が想定以上の大幅増益だったため、2021年12月期はやや慎重な計画として、原材料価格の上昇や拡販に伴う投資・経費の増加も想定している。
印刷インキ(欧州)は、売上高が前期比41.9%増の14,425百万円、営業利益が同220百万円の損失(2020年12月期は432百万円の損失)としている。パッケージ用インキを中心とする拡販を推進し、数量増効果、ドイツのRUCOの新規連結効果、構造改革効果などで大幅増収・損失縮小の計画としている。
機能性材料は、売上高が前期比6.3%増の12,590百万円、営業利益が同60.9%増の884百万円としている。売上面ではインクジェットインキの拡販を推進し、利益面では原油安による原材料価格下落、2020年12月期に計上した在庫評価損の一巡を見込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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