■業績見通し
1. 2021年12月期の業績予想
2021年12月期の業績予想についてAOI TYO Holdings<3975>は、売上高を前期比3.7%増の53,000百万円、営業利益を900百万円(前期は727百万円の損失)、経常利益を800百万円(同1,149百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益を400百万円(同2,552百万円の損失)と、増収及び大幅な増益により黒字転換を見込んでいる。
国内広告市場が緩やかな回復に向かう前提のもと、売上高は「コンテンツプロデュース事業」はほぼ横ばいで推移し、「コミュニケーションデザイン事業」がコロナ禍の影響を受けた2020年12月期からの回復に加え新たな広告主ニーズの取り込みにより、伸長する見通しである。
利益面でも、増収による収益の押し上げのほか、2020年12月期からのコスト削減の継続により大幅な増益を実現する想定である。コスト面については、連結子会社数の削減や在宅勤務推奨の継続によるオフィス削減などにより、オフィス関連費用(支払家賃、消耗品費、水道光熱費等)が減少するほか、業績連動性の高い人件費の減少、2020年12月期に削減した接待交際費・旅費交通費等の抑制継続、業務委託費・支払手数料の削減等を見込んでいる。
2. 各事業の業績見通しと活動計画
(1) コンテンツプロデュース事業
売上高は前期比0.7%減の39,000百万円と見込んでいる。広告市場の緩やかな回復を見込む一方で、コミュニケーションデザイン事業への一部制作人員のシフトもあり、ほぼ横ばいで推移する想定となっている。活動計画として、1)電通・博報堂からの安定的な受注獲得に加え、2)顧客の拡大(ADKグループ、外資系広告会社、ネット系広告会社、コンサルティング会社のほか、プラットフォーマーからの直接受注等)、3)低・中単価動画制作の本格始動(2022年~)に向けた準備などに取り組む。
(2) コミュニケーションデザイン事業
売上高は前期比18.4%増の14,000百万円と、広告主ニーズの変化を捉えることにより大きく伸ばす計画である。活動計画としては、1)部門間連携強化に向けた取り組み(管理体制、人事評価・報酬制度など)、2)不足機能の拡充(PR会社やプランニング会社との業務提携及び出向受け入れ、ストラテジックプランナーの新規採用)などを掲げている。
3. 弊社アナリストによる見方
弊社でも、2020年12月期の第4四半期に急回復した状況からスタートしたことや、同社の新型コロナウイルス感染症対策は完了し現状において撮影・編集等の業務に影響が出ていないこと、広告市場全体も緩やかな回復が期待できることなどから、同社の業績予想は十分に達成可能であると見ている。同社はコロナ禍の影響により2020年12月期の業績は一旦後退したものの、構造的な変化は中長期的に見れば大きなチャンスとして、弊社では捉えている。コロナ禍による変化の加速にいかに対応し、プラスに生かしていけるかが今後の同社の課題であろう。その意味でも、今回の事業・組織構造の変革は絶好のタイミングであり、成長軌道に回帰するきっかけとして期待したい。
また中期経営計画についても、コスト削減をやりきることにより目標を十分に達成できる水準にある。むしろ注目すべきは、付加価値の向上によりいかに上乗せしていけるかにある。新たな戦略軸、すなわち中小企業及びベンチャー企業向け直接取引によるフルラインサービスの提供をはじめ、最新のデジタル技術を生かしたコンテンツの企画・制作、統合型マーケティング・プラニングの提供など新たな価値提供が、同社の優位性をいかに高め、業績(特に収益性の面)にどのような影響を及ぼしていくのかをフォローしていきたい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<EY>
1. 2021年12月期の業績予想
2021年12月期の業績予想についてAOI TYO Holdings<3975>は、売上高を前期比3.7%増の53,000百万円、営業利益を900百万円(前期は727百万円の損失)、経常利益を800百万円(同1,149百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益を400百万円(同2,552百万円の損失)と、増収及び大幅な増益により黒字転換を見込んでいる。
国内広告市場が緩やかな回復に向かう前提のもと、売上高は「コンテンツプロデュース事業」はほぼ横ばいで推移し、「コミュニケーションデザイン事業」がコロナ禍の影響を受けた2020年12月期からの回復に加え新たな広告主ニーズの取り込みにより、伸長する見通しである。
利益面でも、増収による収益の押し上げのほか、2020年12月期からのコスト削減の継続により大幅な増益を実現する想定である。コスト面については、連結子会社数の削減や在宅勤務推奨の継続によるオフィス削減などにより、オフィス関連費用(支払家賃、消耗品費、水道光熱費等)が減少するほか、業績連動性の高い人件費の減少、2020年12月期に削減した接待交際費・旅費交通費等の抑制継続、業務委託費・支払手数料の削減等を見込んでいる。
2. 各事業の業績見通しと活動計画
(1) コンテンツプロデュース事業
売上高は前期比0.7%減の39,000百万円と見込んでいる。広告市場の緩やかな回復を見込む一方で、コミュニケーションデザイン事業への一部制作人員のシフトもあり、ほぼ横ばいで推移する想定となっている。活動計画として、1)電通・博報堂からの安定的な受注獲得に加え、2)顧客の拡大(ADKグループ、外資系広告会社、ネット系広告会社、コンサルティング会社のほか、プラットフォーマーからの直接受注等)、3)低・中単価動画制作の本格始動(2022年~)に向けた準備などに取り組む。
(2) コミュニケーションデザイン事業
売上高は前期比18.4%増の14,000百万円と、広告主ニーズの変化を捉えることにより大きく伸ばす計画である。活動計画としては、1)部門間連携強化に向けた取り組み(管理体制、人事評価・報酬制度など)、2)不足機能の拡充(PR会社やプランニング会社との業務提携及び出向受け入れ、ストラテジックプランナーの新規採用)などを掲げている。
3. 弊社アナリストによる見方
弊社でも、2020年12月期の第4四半期に急回復した状況からスタートしたことや、同社の新型コロナウイルス感染症対策は完了し現状において撮影・編集等の業務に影響が出ていないこと、広告市場全体も緩やかな回復が期待できることなどから、同社の業績予想は十分に達成可能であると見ている。同社はコロナ禍の影響により2020年12月期の業績は一旦後退したものの、構造的な変化は中長期的に見れば大きなチャンスとして、弊社では捉えている。コロナ禍による変化の加速にいかに対応し、プラスに生かしていけるかが今後の同社の課題であろう。その意味でも、今回の事業・組織構造の変革は絶好のタイミングであり、成長軌道に回帰するきっかけとして期待したい。
また中期経営計画についても、コスト削減をやりきることにより目標を十分に達成できる水準にある。むしろ注目すべきは、付加価値の向上によりいかに上乗せしていけるかにある。新たな戦略軸、すなわち中小企業及びベンチャー企業向け直接取引によるフルラインサービスの提供をはじめ、最新のデジタル技術を生かしたコンテンツの企画・制作、統合型マーケティング・プラニングの提供など新たな価値提供が、同社の優位性をいかに高め、業績(特に収益性の面)にどのような影響を及ぼしていくのかをフォローしていきたい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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