相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2021/03/12 19:57

<9479> インプレスホールディングス

 四季報より 業種:情報・通信業。

【特色】出版、IT双方に立脚、ネット関連出版の草分け。デジタルコンテンツ強化。傘下に山と渓谷社

【一転増益】雑誌広告苦戦。が、巣ごもり消費で上期の電子漫画配信事業が想定超、下期の季節商品返品増や本社改装費をこなし一転営業増益。22年3月期は巣ごもりの特需剥落でも、電子漫画配信事業が高水準。

【横展開】独自記事配信やグッズ販売する傘下リットーの有料サブスクモデルをグループ会社に横展開。オフィス改装は来期も継続。グループ会社を本社内に集約視野。

2021年2月10日は発表。2021年3月期本決算予想は、前年同期比で営業利益+50.8%の6.50億円、経常利益+44.0%の7.50億円と4期連続の増収・増益の見通し。

2014年5月21日の112円を安値に、もみあったあと一本調子の上昇となり、2015年3月31日に440円の高値をつけました。その後、下値では2016年2月12日の112円、2020年3月13日の107円と110円水準が下値の岩盤となり、上値では2018年3月13日の279円の戻り高値を結ぶ下降ラインとなり、大きな三角保ち合い(A)となりました。2018年3月13日の279円の戻り天井から、12月25日の116円まで下げての反発で、2019年12月9日の208円まで上昇したところで、コロナ相場に巻き込まれ、2020年2月からの急落局面につれ安し、3月13日に107円で底打ちとなりました。ここからの短期の上昇トレンド(B)を形成し、この中で三角保ち合いを僅かに上放れして、10月19日に204円まで上昇して押し目を入れて12月28日に165円まで下げて反発しているところです。
 

 

<4275> カーリットホールディングス

 四季報より 業種:化学。

【特色】化薬・化学品生産。発炎筒や塩素酸ソーダ高シェア。伊藤園等の飲料充填業務も。利益下期偏重

【続 落】パソコン需要増加し電子材料好調。殺菌消臭用途の亜塩素酸ナトリウム拡大。ただ自動車販売台数減少で緊急保安炎筒や座金製品は低迷。出張費など経費削減進むが連続営業減益。22年3月期は5G需要で電子材料続伸。緊急保安炎筒が回復。

【開 発】ガラス破壊ピック付き緊急保安炎筒のPR強化。高透過率シリコン素材開発し車載・夜間監視カメラ向け販売目指す。

2021年2月3日発表。2021年3月期本決算予想は、-6.2%の15.00億円、経常利益-7.6%の16.00億円と2期連続の減収・減益の見通し。

2016年の6月24日の430円を安値にもみあいながら一直線の上昇となって、2017年11月27日の1369円まで上昇し、ここで12月6日の994円まで押し目を入れて再上昇となり、2018年1月12日に1399円の高値をつけました。ここをピークに下降トレンド(A)入りとなり、2020年のコロナ急落相場で3月13日の368円で底打ちしました。ここから上昇トレンド(B)へ転換し、この中で8月3日の445円を安値に角度の大きい上昇トレンド(C)となって、長期下降トレンド(A)を上にぬけてきました。この上昇トレンド(C)の中で12月15日の763円まで上昇し、押し目を形成して12月22日に628円まで下落しました。この日の628円を安値に、このまま上昇を開始し、今年の1月13日に832円まで上昇して押し目を形成中です。大きな押し目があれば買い有利となります。
 

 

<9684> スクウェア・エニックス・ホールディングス

 四季報より 業種: 情報・通信業。

【特色】エニックスとスクウェアが合併。『ドラクエ』『FF』軸にコンテンツ多面展開。タイトーも傘下

【最高益】家庭用ゲームは『FF7リメイク』で出足好調。採算よいダウンロード販売も貢献。オンラインRPGの課金も拡大。開発費増こなし営業増益。22年3月期は巣ごもり需要一服見込むも、営業益高水準。

【巻き返し】20年9月発売の『アベンジャーズ』はダウンロードでの購入促進注力。21年2月にPS5対応新作『アウトライダーズ』発売。複数機種対応で拡販図る。

2021年2月3日発表。2021年3月期本決算予想は、前年同期比で営業利益+22.1%の400.00億円、経常利益+24.6%の400.00億円と2期連続の増収・増益の見通し。

2018年12月25日の2766円を安値とする上昇トレンド(A)の中で、2019年6月18日の3305円を安値に急上昇となり、12月12日に5680円まで上昇したところで、コロナ相場に巻き込まれ、もみあいとなって2020年1月14日の5760円の2点天井をつけたあと、コロナ相場の急落局面でつれ安し、3月13日の3695円で底打ちとなりました。ここからコロナ感染拡大での巣篭もり需要から収益が拡大し、9月3日には7460円の高値をつけました。ここからいったん11月10日の5050円まで押し目を入れて、3月13日の3695円を基点とする角度の大きい上昇トレンド(B)へ移行し、12月17日の6670円まで反発して、今年の1月7日に5750円まで押し目を入れて再上昇となって、2月10日に7260円まで上昇して再び押し目を形成しています。
 

 

<6489> 前澤工業

 四季報より 業種: 機械。

【特色】上下水道用機械専業の大手。上水道と下水道が半々。官民連携を強め、官公需9割超の是正図る

【小幅減益】受注減退だが、手持ち残豊富で完工進展。メンテは水害対応継続し順調に稼ぐ。バルブが黒字定着、上下水道等の環境は工期遅延のコスト増が縮小。ただ、償却と労務・物流費が増え、営業微減益。

【新技術】新開発の省エネ型膜分離活性汚泥法はNEDO助成事業に採択され、埼玉の水循環センターで実験開始。AI技術を浄水槽の画像診断や水質予測に適用図る。

2021年1月12日発表。2021年5月期本決算予想は、前年同期比で営業利益+29.4%の23.00億円、経常利益+26.4%の24.00億円と4期連続の増収・増益の見通し。

2015年7月1日の550円の高値からの短期の下降トレンド(A)の中で、2016年2月12日の251円、6月27日の239円と2点底をつけて反発し、2018年5月23日の516円の戻り高値をつけて、下降トレンド(B)へ転換しました。この中で12月25日の305円、2019年8月13日の305円とダブル底をつけて反発し、11月11日の407円まで上昇したところで、コロナ相場に巻き込まれ、もみあって2020年の1月9日の414円まで上昇したところで、急落局面につれ安し、3月19日に265円まで下げて当面の底打ちとなりました。ここから急角度の上昇相場となり、今年の1月21日には648円の高値をつけ、押し目を形成しているところです。
 

 

<7419> ノジマ

 【特色】神奈川地盤の家電量販中堅。15年に携帯電話販売のITX、17年にネット接続のニフティを買収

【連続増益】店舗数は家電が純増10、携帯販売店の移転・改装50前後。家電は在宅需要でAV・PC好調。携帯販売は台数減も収益性向上。営業外にスルガ銀のれん益。増配。22年3月期はコロナ特需一服し反落。

【海外事業】東南アジアで展開する海外家電事業に本社人材派遣加速。ノウハウ共有し販売の質向上へ。ネット事業と家電事業等連携、接続サービスの顧客への提案強化。

2021年1月28日発表。2021年3月期本決算予想は、前年同期比で営業利益+32.8%の300.00億円、経常利益+131.2%の560.00億円と6期連続の増収・増益の見通し。

2017年1月24日の1207円を安値とする上昇トレンド(A)の中で、2018年2月2日に3025円の高値をつけ、ここを当面のピークにして下降トレンド(B)へ転換しました。この中で2018年12月3日に2709円の戻り高値をつけて大幅下落となり、2019年8月13日に1629円まで下げて、ここから反発に転じています。しかし、11月12日の2383円まで上昇したところでコロナ相場に巻き込まれ、もみあって2020年2月6日に2393円の2点天井をつけて、急落局面でつれ安し、3月13日の1501円で底打ちとなりました。ここから巣篭もり需要を受けて収益が拡大し、急上昇(C)となって、9月3日には3220円の高値をつけました。その後は急騰後の調整局面となって9月15日に2760円までが1段下げ、そこから11月10日の3140円まで反発し、再下落となって12月8日の2585円まで下げて再上昇となって、今年の2月18日に2940円まで上昇し、押し目(3段目の下げ)となっています。
 

 

配信元: みんかぶ株式コラム

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