インスペック、今期最終を一転赤字に下方修正、配当は3円を未定に変更

配信元:株探
投稿:2021/02/25 15:00
 インスペック <6656> [東証2] が2月25日大引け後(15:00)に業績・配当修正を発表。21年4月期の連結最終損益を従来予想の1億円の黒字→10.3億円の赤字(前期は0.7億円の黒字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。

 会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した11-4月期(下期)の連結最終損益も従来予想の0.6億円の黒字→10.7億円の赤字(前年同期は0.5億円の赤字)に減額し、一転して赤字計算になる。

 同時に、従来3円を計画していた期末一括配当を未定に変更した。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
 当社は、「社会の繁栄と発展に貢献する」という経営理念のもと、産業革命以来と言われている技術革新の真っ只中において、そこから生まれるチャンスをしっかりと捉えるべく全社一丸となり事業活動に取り組んでおります。また、いまだ収束が見えないコロナ禍の中でその後をしっかりと見据え、自動車の軽量化に寄与する車載用 FPC のロール to ロール型検査装置及び新たに取り組んでいるロール to ロール型露光機事業を、カーボンニュートラル(注1)という大きな社会課題の解決に貢献する事業として、今後の成長エンジンとするべく取り組んでおります。このような中、当期間において当社がコロナ禍の影響を大きく受けたのが海外ユーザー向けの案件であります。当期中に売上予定であったマレーシア・タイ・中国向けユーザーの案件について、渡航ができないため設置引き渡しの遅れや商談自体のずれ込み等が発生し、当第3四半期及び当第4四半期に売上予定だった案件が、翌第1四半期又は翌第2四半期に大きくずれ込む見通しであり、今年度の売上計画 1,900 百万円に対し売上見通しが 1,288 百万円となり大幅な未達となる見込みです。また、連結子会社の First EIE SA(精密基板製造装置関連事業)は、欧州における新型コロナウイルスの急速な感染拡大の影響を受け、当期前半に大きな受注の落ち込みが発生し、スイス政府の緊急融資の支援を受けて急場をしのいできましたが、早期に市況が回復した中国ユーザーからの受注が 11 月から入り始めその後受注が継続しております。2021 年2月現在も引き続き受注が獲得できておりますが、当期前半の落ち込みをカバーするには至らず、連結対象となる期間損益はほぼゼロの見込みです。以上より、営業利益につきましては、売上の落ち込みによる売上総利益の減少及び社員の退職給付費用 121 百万円の計上などにより営業損失 373 百万円となる見込みです。経常利益につきましては経常損失 413 百万円、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、特別損失の計上により親会社株主に帰属する当期純損失 1,039 百万円の見込みです。(注1)カーボンニュートラル:地球上の二酸化炭素の排出と吸収がプラスマイナスゼロになるようなエネルギー利用の在り方を指します。

 当社は、株主の皆様に対する長期的かつ総合的な利益の拡大を重要な経営目標と位置づけて、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針として取り組んでおります。当社は、昨年上場以来初の配当を実施いたしましたが、上記の連結業績予想の修正により、当期の配当予想を「3円」から「未定」へ修正させて頂きます。
配信元: 株探

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