NY株式市場(31日)ナスダック指数の年間上昇率は40%超へ−年明けのジョージア州上院選挙に注目
2020年の取引最終日を迎えた31日のニューヨーク株式市場でダウ平均は、底固い取引開始となりそうだ。
ヨーロッパ株では新型コロナウイルスの感染拡大で再び行動制限の範囲拡大を発表した英国株が軟調に推移していることが相場の重石となろう。年末年始のホリデーシーズンで市場参加者が少なく大きくポジションを傾けにくい相場環境が続くだろう。
ただ、取引開始前に発表された週間ベースの新規失業保険申請件数は、78.7万件と市場予想(82.8万件)を下回ったことから、大きく売り込む動きは限定的となりそうだ。
ダウ平均の年間上昇率は、前日までに6.5%、ナスダック総合株価指数は43.4%で2020年の取引最終日を迎えた。2020年はコロナ渦で一気に広まったDX=デジタルトランスフォーメーションを追い風にハイテク株優位の相場展開が続いた。米政府の大規模な財政出動とFRBによる金融緩和政策の長期化でいわゆる「金融相場」の様相が一段と強まった結果、グローバルの投資マネーが米国株式市場に流入した1年とも言えよう。
年末年始も世界各国でコロナウイルスの感染拡大が止まらず、過去に経験したことのない異例の年越しとなっている。ニューヨーク株式市場は、年始早々にジョージア州の上院選挙を控えてバイデン次期政権の政権運営を見極めることになろう。2021年は世界各国でコロナワクチンの接種が進めば米国株式市場にも変化をもたらすことになると考えており、引き続き、「投資の達人」で米国株式市場の「変化の胎動」を捉えていきたいと思います。
良い年末をお過ごしください。
加藤 裕一
Weiss Ratings japan 投資ストラテジスト
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