＜注目銘柄＞＝日本酸素ＨＤ、産業ガス需要回復へ

　日本酸素ホールディングス<4091.T>は、１０月３０日安値１５１１円を底に反騰局面にあるが、業績回復期待を背景に一段高に向かいそうだ。

　同社は産業ガスの国内トップ。第１四半期の落ち込みが大きかったことが響き、第２四半期累計（４～９月）決算は営業利益３６６億６５００万円（前年同期比２１．６％減）と大幅減益となった。ただ、足もとで半導体向けが好調なことに加えて、産業活動再開によるガス販売の回復、米国での値上げ進捗などを受けて業績は回復に向かう見通しで、２１年３月期の営業利益８２０億円（前期比１２．７％減）予想は上振れの可能性も十分にある。

　来期以降も半導体向けガスの好調持続に加えて、幅広い業界での産業ガスの需要回復、買収を機に事業機会が広がった米国やアジアでの利益拡大が期待できる。海外で競合企業の再編が進んだことによる競争環境の改善などもあり、２２年３月期の営業利益を９２０億円強と見込む調査機関もある。（仁）

出所：MINKABU PRESS