NYコラム(9日)ダウ平均は買い優勢でスタートか⁈−米議会での与野党経済対策協議に関心が集まる

著者:加藤裕一
投稿:2020/12/09 23:22

NY株式市場(9日)英首相と欧州委員長の会談を慎重に見極めへ−JOLT求人件数(10月)に注目

9日のニューヨーク株式市場でダウ平均は強含みからもみ合いでスタートか。

イギリスで8日から始まったコロナワクチンの接種は、これまでの大きな混乱もなく順調に進んでいるようだ。アメリカでは10日にFDAがファイザー社のコロナワクチンに関する諮問委員会を開くことになっており、ワクチン普及がアメリカ経済を後押しするとの期待感は継続している状況で相場の底固さに繋がろう。

ダウ平均は寄り付きで前日に付けた取引時間中の過去最高値(3万246ドル)を強く意識しながらの取引開始となろう。まずは、日本時間10日午前0時に発表される10月分のJOLT求人件数(予想:630万件)を確認したところだ。

ただ、前日同様に目立った進展が見られていないアメリカ議会の追加経済対策をめぐる与野党協議の行方を慎重に見守る必要があるほか、10日のEU首脳会議を前に日本時間の早朝にブリュッセルで予定されているジョンソン英首相とフォンデアライエン欧州委員長の会談には、警戒感を持って見極める必要もありそうで、英国とEUとの通商交渉の結果次第で相場の地合いに変化がもたらされることも想定しておきたい1日となる。

加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想