NYコラム(8日)ダウ平均は軟調な取引スタートへ−英国でコロナワクチン接種が始まる

著者:加藤裕一
投稿:2020/12/08 23:19

NY株式市場(8日)テスラが株式売り出しで50億ドルを調達へ−米議会の追加経済対策の行方を注視

8日のニューヨーク株式市場でダウ平均は軟調な寄り付きを迎えそうだ。

引き続き、追加経済対策をめぐる与野党協議の行方や高止まりするコロナ感染者数を慎重に見極める必要があろう。

個別銘柄では、テスラに注目したい。テスラは株式売り出しで50億ドルを調達する方針だ。テスラ株は、9月に続いて今回の資金調達でも、at the marketオファリングを行うことから、時間外取引で軟調に推移しており、個人投資家中心に投資家心理を圧迫させよう。テスラ株の失速に伴う個別選別物色の手詰まり感にはやや警戒したいタイミングだろう。

ただ、英国では、8日から新型コロナウイルスワクチンの接種が始まった。高齢者や医療機関関係者から接種が始まっており、コロナウイルスの世界的な感染拡大が収束に向かうとの期待感は根強く、売り込む動きも限定的となろう。

ダウ平均は、前日に続いて3万ドルの大台を割り込む形で取引が始まりそうで、前日の日中安値(2万9967ドル)で下げ渋ることができるかどうか、相場全体の底固さが試される1日となる。

加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想