グリーンクロス 久保孝二社長インタビュー

11期連続での増収増益を達成。総合安全産業の立脚を目指す

 新型コロナウイルスの感染拡大に日本経済が揺れている。当然、九州経済も例外ではないが、そこには地元に根付き、地域経済の活性化を目指す力強い企業が多く存在している。しかし、地方証券取引所の上場銘柄は、全国的な「知名度」の低さなども加わり、投資家にとっては情報不足の感は否めない。地方には、キラリと光る多くの優良な企業息づいている。福岡証券取引所の単独上場会社の会(通称:単場会)http://fse.irnavi.minkabu.jp/にもそうした魅力溢れる銘柄がある。この単場会の企業トップが、自身の言葉でビジネスモデルや成長戦略、経営課題などを語ってくれた。今夏発生した九州豪雨からの復興、復旧が本格化するなか、旺盛な突破力で成長ロードを走る福証単場会の銘柄に注目したい。

7533:グリーンクロス
代表取締役社長 久保孝二氏


 
 独自の物流システムの全国ネットワーク網を生かした安全用品の販売・レンタル、サインメディア事業を展開しているグリーンクロス <7533> [福証]。“総合安全商社”として、安全機材用品を取り扱う業界のリーディングカンパニーを目指す久保孝二社長にビジネスの特徴や経営ビジョンについて具体的な話を聞いた。

【1】貴社の事業の状況について伺います。
 新型コロナウイルスの感染拡大や自然災害の発生など、安全機材や保安用品などの事業においては大きな影響があったことと思います。このようななか、直近の業績をどう分析し、評価されていますか?

 新型コロナウイルスの影響はありました。

 まず、プラスの要因はマスクや除菌スプレーなど、コロナ対策用品の需要が発生したこと。そして、マイナスの要因は工事現場の作業がストップ又は延期、その他営業活動などが制限されたこと。

 特にイベントの中止は、かなり痛かったです。その中で増収へと繋げたことは、新しい需要に対応できたことでもあり、良かったと思います。

【2】貴社の事業展開についてお聞きします。
 貴社のビジネスの特徴やこだわり、そして新たな事業展開の可能性についてお話しください。

 安全用品業界はある意味、建設業と連動しているところがあり必ず使用しなければならない商材でもあることから、見方を変えれば不況にも強いビジネスでもあると言えます。

 現場に必要な商材を普通に提案していくことが安定した営業にもつながり、昨今ではレンタルへのニーズが特に高まっています。一方で当社が最も強みにしている看板関連のニーズも高まっており、ここを一つの機会として捉えております。

【3】中長期における経営戦略について伺います。
 貴社の持続的な企業成長は、何によって担保されるとお考えですか? また、経営理念の実現に向けた具体的な数値目標やビジョンなど、お聞かせください。

 企業が成長あるいは低迷するのかは全て人によって決まります。ゆえに当社は企業理念である“如何に生きるべしか”ということを大切にして、そのことが全ての下支えにつながっていると考えます。

 当社は増収増益こそ企業の成長の証であると考えており、前期で11期連続での増収増益を達成しております。これらを通して業界NO.1はもとより総合安全産業の立脚を目指していきます。
 

 
【4】経営をする中で特に意識しているところはどんなところでしょうか。

 上記と重なりますが増収増益は当たり前として意識しております。そこに欠かせないのが人及び組織の成長です。外部の様々な環境に合わせていくことを大切にしています。

【5】最後に、投資家に向けてお話をお願いします。
 貴社では、資本市場からどのように評価されることを期待しますか?

 当社の目標は総合安全産業に立脚していくことであり、そのためには全国への事業展開、豊富な在庫、物流センターの開設など、様々なことに投資しなければなりません。

 安定した業績で株主の方々から正しく評価され、配当をもって還元していく。このことをしっかりと知っていただき応援していただけると大変ありがたいです。

【自社アピール】
 当社は今年で設立50周年を迎えます。1969年1月に交通標識製作所として創業。71年7月に法人化し、83年5月に現商号へと変更。96年12月に福岡証券取引所へ株式上場をはたしました。

 工事現場や建設現場などで安全用品の販売・レンタル、看板・サインの製作販売を柱に“総合安全商社”として、安全機材用品を取り扱う業界のリーディングカンパニーを目指しており、全国各地域に必要な時に必要な場所へ「安全」をお届けしています。

 また、当社が1番の強みとしているサインメディア事業では全国50以上ある全ての拠点に専属のクリエイターを配属し、お客様のニーズにより的確で迅速に対応できる体制を築いています。前期には外注先を一元化し全国サインネットワーク網構築を目的としたG-サインを2019年11月に設立。さらに全国各地のパートナー企業と拠点を結びつけるマッチングサイトが今期よりスタートしたことで、よりスピーディーに全国対応することが可能になりました。

 安全用品、サインメディア事業を主軸に19年4月期(連結)では、売上高、経営利益ともに過去最高を更新し11期連続での増収増益を達成。業績の他にも働き方改革への取り組みが認められ20年6月には、ふくおか「働き方改革」推進企業に認定。「全国72拠点網構築」を目標と掲げ、新設拠点を毎年2~3ヵ所ずつ開設、年々業容を拡大中。

 今年で50周年を迎え、100年企業も目指し成長し続けるため、安全用品の販売・レンタル、サインメディア事業の強化を推進し、新設拠点の開設でさらなる伸長を目指します。

●資料請求・問い合わせ先
株式会社グリーンクロス 管理部 総務課
〒810-0033 福岡県福岡市中央区小笹5-22-34
TEL:092-521-6561 / FAX:092-521-6564
Email:info@green-cross.co.jp
https://www.green-cross.co.jp/

配信元: みんかぶ株式コラム

関連銘柄

銘柄名称 株価 前日比
1,246.0
(04/19)
-22.0
(-1.73%)