ランドコンピュ Research Memo(6):2021年3月期は、前期の好業績と新型コロナウイルス感染症の影響を考慮

配信元:フィスコ
投稿:2020/08/17 15:06
■今後の見通し

1. 2021年3月期の業績見通し
ランドコンピュータ<3924>の2021年3月期の業績予想については、売上高が前期比5.3%減の8,614百万円、営業利益が同12.0%減の624百万円、経常利益が同12.4%減の634百万円、当期純利益が同14.1%減の407百万円と4期ぶりに減収減益を見込む。これは、前期が想定以上の好業績だったことへの反動と新型コロナウイルス感染症拡大の影響を考慮している。

サービスライン別の売上高は、システムインテグレーション・サービスが前期比7.5%減の5,494百万円、インフラソリューション・サービスが同7.7%減の1,400百万円、パッケージベースSI・サービスが同5.0%増の1,720百万円を見込んでいる。

システムインテグレーション・サービスは、ネットバンクを中心とした新規案件の獲得、損害保険向けシステム開発案件の新規参画を方針とする。公共では、官公庁向けシステム開発の新規参画案件の拡大を図り、前期延伸した分を確実に取ることを計画している。産業・流通では、技術力、業務知識、品質を武器に直ユーザと一括請負を拡大する。通信・社会インフラ案件では、ネットワーク系システムを担当することを目指す。なお、顧客の業界別状況は、百貨店などの流通や医療において新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きく、製造業はグローバル・サプライチェーンの見直しを迫られている。また、非対面の営業がビジネス慣行としていまだ定着しておらず、新規案件獲得が難しいという問題も抱えている。

インフラソリューション・サービスは、システムインテグレーション・サービスと連携したワンストップ・サービスにより商機創出を図る。また、銀行・証券・保険の金融分野及び公共・文教分野などのストックビジネスの受注拡大を目指す。なお、前期にあったWindows10更新関連ビジネスの特需がなくなることにも留意したい。

パッケージベースSI・サービスは、Salesforceを中心としたクラウドサービスの導入支援や、カスタマイズの大規模案件を開拓する。なお、既述のとおり「Salesforceビジネス推進室」を新設しており、パッケージベースSI・サービス以外の技術者にもSalesforce関連の資格取得を奨励している。業界全体がクラウド化の方向にあり需要が拡大していることから、社内における技術者の流動性を高め、需要の変化に柔軟に対応できるようにする。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)


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配信元: フィスコ

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