調整明けで初動の兆候
【注目される工作機械受注】
本日、8月12日に7月の工作機械受注が発表される。前年比では、5月の52.8%減をボトムに、6月の減少率は32.1%まで減少幅を縮小。さらに縮小しているようであれば回復期待が裏付けられる展開となる。
先駆株に若干の買疲れ感が感じられるなかで、十分な休養を経てきた銘柄にも見直しの目が向けられていい。DMG森精機は「4月6日安値」から「6月8日戻り高値」までの間41営業日、そこからまた41営業日経過したところが、先週の8月6日。タイミング的にはそろそろ動意を見せても不思議のないところか。
昨日には79円高、売買高も増加傾向となっており、その兆候が伺える。
【欧州売上比率】
それではなぜ、数ある工作機械株のなかでもこの株なのか。何年前だったか、社名に加わった「DMG」が示す通り、ポイントは欧州。東海東京調査センターによると、欧州売上比率52.2%に対し、北米売上比率は17.0%に過ぎない。
欧州売上比率が4割以上で、北米売上比率が2割未満という銘柄は、主要どころではあと2つある。シマノとマキタだ。その2銘柄とも、ここにきて大きく買われたばかり。森精機の対ユーロの想定レートは1ユーロ120円だが、足元では同125円近辺となっている。
ドル安特異月でもある8月、このところ対円はともかく多くの通貨に対して独歩安歩調をたどるドルには、なお先安観が強い。ユーロがさらに上がるかどうかはともかく、欧州共同基金設立合意もあって、欧州におけるさらなる景況感回復を唱える声は多いようだ。
【レーティング】
12月期決算のDMG森精機の四半期決算発表予定は今月27日ともう少し先ではあるが、SMBC日興証券は7月15日付で、目標株価を930円から1300円に引き上げていおり、投資判断2(中立)を継続。
野村証券も投資判断中立だが、6月下旬のレポートでは「強みであるDX活用、自動化提案でシェア上昇が見えてくればポジティブ」などとしていた。
【日経平均新規採用の思惑も】
さらに言えば、「日経平均新規採用」の可能性を残す点。昨年8月の千代田化工建設2部指定替え→日経平均除外の際は、同じ資本財・その他セクターで最有力視されながらも、あっと驚くバンダイナムコHD採用に涙を飲んだ経緯がある。資本財・その他セクターは余剰感があるので定期入れ替えでは候補にならないが、今後どこかで、日立建機が「親会社・日立による外部売却か完全子会社化で上場廃止」といった展開になれば、再びこの株が最有力候補として注目されることになるだろう。
関連銘柄
銘柄 | 株価 | 前日比 |
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