言わずと知れた任天堂関連 過去の「ポケモンGO相場」を彷彿
【任天堂関連の王道銘柄】
メガチップスは言わずと知れた任天堂関連。任天堂は12年ぶり5万円乗せとなっている。5月下旬から各社の目標株価引き上げの動きが続き、大和は5万5000円、野村は5万9000円、水戸は6万円を掲げている。「最高値」としては、5月半ばには岡三が6万7000円目標を出していた。
既に、先週配信のNSJヘッドライン(当社配信番組)内でも取り上げているが、全体相場が膠着状況の中のでも上放れて年初来高値に買われている。策をめぐらすなら、ここは同じ任天堂関連でも、出遅れていて、それでも上放れに進みつつあるホシデンを狙うという手もあるはずだが、それでもあえてメガチップスに注目したい。
メガチップスサイトで「事業等のリスク」を見ると、真っ先に「特定の取引先への依存について」が出てくる。そのなかでも、「販売先について」では、「任天堂株式会社への売上げ高の割合が高くなっています」とあり、「主要委託先(仕入先)について」でも、「主力取引先である任天堂株式会社へ供給するゲームソフトウェア格納用LSI…」云々と書かれている。要するに、いい時も、悪い時も事業環境は任天堂次第の様相、というわけだ。
【彷彿とさせる「ポケモンGO」相場】
任天堂が「ポケモンGO相場」に始まり、「ニンテンドースイッチ相場」の天井を付けたのは2016年夏から2018年初めまで。2016年6月安値1万3360円から2018年1月高値4万9980円まで3.7倍高した経緯がある。
同じ頃のメガチップスはどうだったか。2016年1月安値948円から2018年2月高値4240円まで、(天底形成タイミングこそ若干のずれがあるが)4.4倍の大駆けとなった経緯がある。ツボにはまった際の爆発力は侮れない。任天堂がここにきて2018年高値を一気に突き抜けたというのに、メガチップスは年初来高値とは言っても2018年高値のほぼ半値(6月19日終値で48.7%安水準)。もちろん、業績が悪化していたためなのだが、今3月期については、営業2.7倍増益、経常3.6倍増益とV字型の回復見通しを掲げている。任天堂が収益好調ならさらなる追い風も期待できそう。
【レーティング】
メガチップスをカバーしているアナリストは少ないが、5月の決算発表直後には、いちよしが投資判断をCからBへ、目標株価は1300円から1800円に引き上げた。この水準はすでに抜いてしまったわけだが、6月10日付ではマッコーリー証券が投資判断最上位を継続する一方、目標株価を2500円から2720円に引き上げた。これなら時価よりなお25%の上ザヤとなっている。任天堂の株価や業績が大きく失速しないという前提ではあるが、いざ動き出した時のメガチップスは決して侮れない。
関連銘柄
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