注目3銘柄(2020.05.15)

著者:藤根 靖晃
投稿:2020/05/15 20:50

チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
 

ミネベアミツミ <6479> 【 2+→2+】

「今21/3期は自動車と航空機向け減少から若干の減収減益を予想」

 終わった20/3期業績は、売上9,784億円(前期比11%増)、営業利益586億円(同19%減)。4Q(1-3月)で発生した新型コロナの影響を除けば計画値をクリアしている。通期では、新型コロナの他、ユーシン経営統合関連費用などで計146億円の特殊要因が営業損益を押し下げた。今21/3期は新型コロナの影響もあり自動車、航空機向けの停滞から減収減益を見込むが、同社のボールベアリングで持つ高い競争力・シェア・市場の中期成長力に対する見方は従来から変わらない。

予想ROE:10.5% PBR:1.9倍、来期予想PER:13.0倍、来期予想EPS成長率:32%株価(5/15終値):1,800円 
Fモデルによる理論株価:1,706円(5月11日by服部隆生)
 

ジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> 【 1→1】

「20/3期は大幅営業増益で着地、21/3期は2桁営業増益を目指す(速報)」

 保守・保全とリニューアル業務が共に伸長し20/3期は大幅増益となり足元の業績は頗る好調だ。また、新型コロナ影響下で21/3期に2桁営業増益を計画したこともポジティブ。新型コロナ影響は楽観はできないが顧客のコスト意識の高まりが想定され、メーカー系と遜色のないサービスを安価に提供できる同社にとっては追い風になるとみる。保守・保全業務でのシェア拡大とストック型ビジネス積み上げにより好業績継続が見込めるため投資評価は「1」を維持。

予想ROE:33.7% PBR:21.4倍、来期予想PER:45.8倍、来期予想EPS成長率:23%株価(5/15終値):2,964 円 
Fモデルによる理論株価:699円(5月12日by高田悟)
 

JCU <4975> 【 2→2+】

「コロナウイルスの影響は微少」

 20/3期は減収減益で着地した。ただし、減収減益にはコロナの影響はほとんどない。減収の主要因は装置事業(18億円減。但し下期のみは増収)である。減益要因は、薬品事業が大きかった(売上は横ばいであるが利益は5億円の減益)。薬品の減益は値下げなど競争力の問題ではなく為替換算(約5億円)が主要因である。コロナウイルス終息(同社は1Qと想定)との前提であるが、(1)海外(約8割)の顧客工場は既に戻っているため大きな落ち込みの可能性は低い、(2)5Gの動きが加速している、(3)PERに割高感はないため投資評価を「2+」に引き上げる。

予想ROE:16.7% PBR:3.2倍、来期予想PER:15.4倍、来期予想EPS成長率:17%株価(5/15終値):2,965円 
Fモデルによる理論株価:2,715円(5月15日by山方秀之)
 
 
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
 

このページのコンテンツは、TIWの協力により、転載いたしております。
配信元: みんかぶ株式コラム

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