「手控えられる」が意識されやすい…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2020/05/14 10:02

◆ やや“下値追い”先行も、「崩れない」…

“107.00円”に展開する「分厚いドル買いオーダー」を吸収したドル円は、一時“106.740円”へと下落しました。
しかし「パウエルFRB議長発言(現時点のマイナス金利検討を否定)」をキッカケに、“107円台”へと揺り戻されていきました。

◆ 「方向感定まらず」の中、「イメージだけが下方向」。そうなると…?

その他FOMCメンバーと“同様の見解”は、トランプ大統領が目論む「マイナス金利導入」への期待を後退させ得るものといえます。
一方で“払拭”には至っていませんので、“上値が重い”も変わっておりません。
こうして“戻りの鈍さ”からは「意識は下方向」へと傾きやすくなっていますが、“突っ込んだ売り”も「手控えられる」可能性が高まりつつあります。

テクニカル的に見ても、まだ“日足・一目均衡表の雲(本日は106.697-107.296円)”の中での推移を続けており、「方向感定まらず(膠着)」は変わっておりません。
“昨日安値(前記106.740円)”を割り込むと「もう一段の下値追い」が浮上してもおかしくありませんが、前記「手控えられる」を考えれば…?

本日は「膠着」ながらも「やや下方向」を意識せざるを得ないところですが、引き続き「崩れない」との見方は堅持したいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:107.766(5/11高値)
上値4:107.686(5/12高値、+1σ)
上値3:107.584(週足・一目均衡表先行スパン下限、50日移動平均線、日足・一目均衡表基準線、ピボット2ndレジスタンス)
上値2:107.374(5/11~5/13の61.8%戻し)
上値1:107.275(5/13高値、日足・一目均衡表先行スパン上限、5/11~5/13の50%戻し、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:107.029(大台、20日移動平均線)
下値1:106.876(日足・一目均衡表転換線)
下値2:106.697(日足・一目均衡表先行スパン下限、5/13安値、週足・一目均衡表基準線、月足・一目均衡表転換線、5/7~5/11の61.8%押し、ピボット1stサポート)
下値3:106.566(5/11安値、-1σ)
下値4:106.480(ピボット2ndサポート)
下値5:106.406(5/7~5/11の76.4%押し)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想