【買い】カプコン(9697):日本証券新聞 伊藤明

著者:伊藤明
投稿:2020/03/30 08:39

巣ごもり消費出の恩恵

【ビッグタイトルリリースでで業績寄与】
巣篭もりで消費で恩恵が見込まれる。中食消費や、買いだめ効果で食品関連株が物色されており、食品関連銘柄が一気に高値を払ってきたが、ゲーム関連銘柄も注目が集まる。

13日には「超大型拡張コンテンツ『モンスターハンターワールド:アイスボーン』が全世界で500万本を突破!」とのリリースを発行。昨年12月のプレイステーションアワードで3賞を受賞した注目ゲームで、シリーズ累計では6200万本。「ネットワークを介して『他のプレイヤーと協力して強大なモンスターに挑む』というプレイジャンル」は今の時流にぴったりとはまっている。
実際、同作品や、「バイオハザード RE:2」や「デビル メイ クライ5」などの好調を背景に、2月4日には今3月期の営業利益、経常利益を増額修正済み(パッケージ販売からダウンロード販売転換促進のため、売上高は減額修正)。そのリリースには「豊富なIPを活用したデジタル戦略が奏功しました」とある。
4月3日には、プレイステーション4とXboxOne向けに「バイオハザード RE:3」を発売。グローバルなヒットが期待されるビッグタイトルなため、世界各地で進む外出制限やイベント自粛はむしろ追い風となると思われる。

3月5日付大和証券レポートは「大型タイトルの発売が『モンスターハンターワールド:アイスボーン』に限られたことから2020年3月期の業績は減収となるが、2021年3月期以降は大型タイトルの発売が続き収益増へ結び付く期待が高い」としていた。2021年3月期は、まだ「来期」だが、間もなく「今期」となる。4月3日の「バイオハザード RE:3」以外にも、今年は複数の大型タイトル登場が想定されてこよう。
 先の「500万本を突破!」リリースには、「2020年9月より、シリーズ 初となるハリウッド映画の公開も予定」とも書かれていた。
大和レポートには、「消費税増税や新型コロナウイルスによる影響も
セクター内で相対的に小さいと判断されることから、現況においては最も推奨できる銘柄」とも評価されている。

【ライバル比較】
PERは22.3倍。ライバルのスクウェア・エニックスHD32.4倍より割安。任天堂の22.5倍と並ぶが、収益モメンタムや話題性などを勘案すれば断然こちら。来週は「注目の新ゲーム発売期待から一気に高値抜け!」といった展開に期待したい。
伊藤明
株式会社日本証券新聞社 テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想

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