米中合意期待でリスクオン、米小売で追撃なるか=外為どっとコム総研 神田卓也

著者:神田卓也
投稿:2019/12/13 17:35

米中合意期待でリスクオン、米小売で追撃なるか

【基調】
 上値試し

【注目イベント】
 ・12/13 米11月小売売上高
 ・米長期金利、主要国株価
   
【本文】
ドル/円は、109.60円台に上昇しているが、米中通商協議が第1弾の原則合意に至り、15日の対中関税発動も延期される運びと、複数の米メディアが報じたにしては上値が伸びない印象だ。中国側の発表がない事もあって、月初来高値の109.73円前後や心理的節目の110.00円が意識されている模様。もっとも、米政府は13日に対中通商合意について(正式に)発表すると報じられている。

そうした中、本日のNY市場で発表される米11月小売売上高がドル/円の上昇を後押しできるか注目したい。市場予想は前月比+0.5%と高めの伸びが見込まれており、米国のクリスマス商戦の出足好調が示唆される見通しだ。なお、自動車を除いた売上高も前月比+0.4%と堅調な伸びが予想されている。欧米株価の値上がりが期待される中、米11月小売売上高が予想以上の伸びとなれば、5月以来の110円台に乗せる可能性もありそうだ。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
配信元: 達人の予想