ベルシス24 Research Memo(1):コールセンター大手、中期経営計画を達成し21年2月期以降も増収増益基調

配信元:フィスコ
投稿:2019/11/26 15:31
■要約

1. 全国に事業展開するコールセンター大手、伊藤忠商事、凸版印刷と資本業務提携
ベルシステム24ホールディングス<6183>は国内コールセンター大手で、傘下に子会社4社を持ち、CRM(Customer Relationship Managemant:顧客管理)を主たる事業として全国で事業を展開している。2019年9月末現在、国内34拠点、自社保有席数17,000席、国内最大規模のコンタクトセンタークラウド基盤(複数の拠点を1つの仮想コールセンターに統合。先端のクラウドテクノロジーを利用し、高信頼性とコストメリットを両立させた、クラウド型のコールセンターシステム)を擁する。伊藤忠商事<8001>、凸版印刷<7911>との資本業務提携を最大限に活用して、企業価値の更なる向上を目指している。

2. 2020年2月期第2四半期は、堅調な需要と継続的な収益改善により増収増益決算
2020年2月期第2四半期累計の連結業績は、売上収益63,036百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益5,880百万円(同10.0%増)の増収増益決算となった。既存業務の着実な成長に加え、旧BBコール、スポット業務が好調で、CRM事業は着実に伸長した。コスト削減施策等により、継続的に収益性が改善し、営業利益は2ケタ増益となった。通期予想に対して、売上収益は48.9%、営業利益は51.1%に達しており、順調に進捗している。

3. 2020年2月期は前期の損失の反動もあり、大幅な営業増益を見込む
2020年2月期の連結業績は、期初の予想を維持し、売上収益129,000百万円(前期比6.5%増)、営業利益11,500百万円(同34.0%増)としている。堅調なアウトソーシング需要を背景として増収基調が続く上、増収効果・収益性改善に加えて、前期に発生した医薬関連事業再編に伴う損失の反動もあり、営業利益段階では大幅な増益を見込む。1株当たり配当は前期比6.0円増の42.0円を予想する。

4. 現中期経営計画は達成し、次期中期経営計画でも増収増益基調を持続する見通し
同社は、2020年2月期を最終年度とする中期経営計画を推進中である。数値目標は、2020年2月期に売上収益1,290億円(2017年2月期実績1,089億円)、営業利益115億円(同82億円)、ネットD/Eレシオ1.23倍(同1.80倍)とするもの。目標数値の達成時には、営業利益率8.9%(同7.5%)、ROE14.5%(同11.0%)となる見通し。成長戦略として、従来ビジネスの拡大、新領域での拡大、人材マネジメントの高度化の3つを掲げている。今期の業績予想に基づけば、これら中期経営計画の目標数値は、達成できる見通しである。

2021年2月期からの次期中期経営計画の詳細はこれから詰める予定であるが、今後も増収増益基調は持続すると見られる。顧客にとってのベストCXパートナーを目指して、クライアント企業に対して単なるコールセンター業務を提供するだけではなく、同社が有する高スキルの人材や独自のAIを活用して、マーケティング、ナビゲーション、データ分析など多方面で高い付加価値を提供する。

■Key Points
・2020年2月期第2四半期は、売上収益は前年同期比4.9%増、営業利益は同10.0%増の増収増益となり、通期予想に対して順調な進捗を示した。
・2020年2月期の連結業績は、期初の予想を維持し、売上収益129,000百万円(前期比6.5%増)、営業利益11,500百万円(同34.0%増)の見通し。良好な需要環境を背景として増収基調が続く上、前期の医薬関連事業再編に伴う損失の反動もあり、大幅な増益を見込む。
・現中期経営計画では、2020年2月期に売上収益1,290億円、営業利益115億円、営業利益率8.9%、ROE14.5%、ネットD/Eレシオ1.23倍を目標とする。成長戦略として、従来ビジネスの拡大、新領域での拡大、人材マネジメントの高度化を掲げる。
・2021年2月期からの次期中期経営計画では、顧客にとってのベストCXパートナーを目指し、増収増益基調を維持する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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配信元: フィスコ

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