■10月1日(火)■21600円からの反発狙いだが、リスクには敏感に

リスクに敏感になっておくべき時期

　今週の東京市場は、前半調整後半反発、という動きが予想される。日経平均は、一旦、21600円程度までの調整が考えられるが、週後半には再び22000円程度まで戻して終わる可能性が高い。条件が整えば、その後も22000円を突破する動きになる可能性があるが、一方で警戒心が出てきた時の市場の下落は速く、大きいだろう。常に市場心理の変化には気を付けておきたい。

　今週は9月から10月への月替わりの週であり、消費税増税の影響が悪い方向で報道される可能性が高い週だ。また、中国企業のNY市場での上場廃止、中国企業への投資制限の検討（米国）などが伝わり、週前半は、さえない動きを想定せざるを得ない。さらにトランプ氏への新たな疑惑や地政学リスクなどが大きくなれば、メインシナリオではないとはいえ、大きな調整につながるリスクもある。
　一方で、週末の米国雇用統計と10月10日から再開が予定される米中貿易会談は、投資家の期待感を醸成させると考えられ。週後半には相場は持ち直しやすい状況となるだろう。米国景気が予想通り強ければ、為替がドル高円安に動き、それが東京市場への支援材料になることも考えらえる。

　このように機会をとらえて上昇波動に乗ろうとする株式市場だが、もしその波動が形成されなければ、大きな調整のタイミングを計る相場展開になりやすい時期でもある。期待が高まればそれが裏切られたときに谷は深いからだ。10月から11月半ばことまでは、リスクに敏感になっておくべき時期だ。