NZドル/円の注目ポイントとその見通しについて
【注目ポイント】BB・±2σラインの“スクイーズ”
【見通し1】「66.710円」割れなら、もう一段の下押しも
【見通し2】「67.500円」超えなら、「下げ止まり」「下値固め」の可能性も
【参考アノマリー】『8月末買い、12月末売り』
下押しフローor一旦の下げ止まり?そのポイントは?
日足チャートにおいて、足もとでは一旦下げ止まりのメルクマールが出現しているNZドル/円。
チャートでは、1) 21日MA(移動平均線)が右肩下がりであること、遅行スパンがローソク足の下方にあること、3) ローソク足の上方に赤色の雲(=抵抗帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして、4) DMI(方向性指数)で-DI>+DIとなっていることから、NZドル/円は下降トレンド主体の相場展開なっていることが視認できます。
そんな中、注目すべきメルクマールは・・・BB(ボリンジャーバンド)・±2σライン。
30日時点では、両ラインが21日MAに向かって収縮する“スクイーズ”となっていることから、足もとでは「相場の力を溜め込む時間帯」と捉えて良いでしょう。
これからの時間において、仮にローソク足がBB・-2σライン(≒66.710円、別図黄色矢印)を終値ベースで下回った場合は、もう一段の下押しフローとなることを想定すべきでしょう。
一方で、仮にローソク足がBB・-1σライン(≒67.500円)を終値ベースで上回り、同時にBB・±2σラインが横ばい基調(or右肩上がり)となった場合は、「相場の一旦の下げ止まり」→「下値固め」となる可能性も。
『8月末買い、12月末売り』のパフォーマンスについて
足もとでのNZドル/円の「下げ止まり」「下値固め」成否を判断する上で、その判断根拠の一つとしたいのが、季節的アノマリー※である『8月末買い、12月末売り』の過去の成績。(※アノマリー:理論的根拠がある訳ではないものの、相場においてよく当たる経験則やパターンのこと。) 参考までに、過去10年間における主要銘柄の『8月末買い、12月末売り』の成績表をご覧ください。(別図)
NZドル/円の過去10年間における同トレードの勝敗※は、NYダウと並んで9勝1敗(.900)の好成績となっており、2000年以降の19年間では17勝2敗(.894)の結果に。(※プラスリターン:勝ち、マイナスリターン:負け。カッコ内は勝率。)
以上を概括すると、あくまでもその確率論では、「NZドル/円は8月末に一時的ボトムを付けやすい」との仮説を立てることが可能です。当然のことながら、相場の世界に必ず当たる法則・パターンはないということを前提としていただく必要がありますが、足もとにおけるNZドル/円の時期的/季節的な投資戦略として、「8月末の打診買い」を仕掛けてみるのも一案でしょう。その場合は、前述したBB・-2σライン(≒66.710円)割れには十分留意し、適宜ストップ・ロス・オーダーを設定していただくようお願いします。